Prefuse 73の新作「Extinguished」がいい。基本的には「One Word Extinguisher」のアウトテイク＋別バージョン集らしいが、こっちのほうがいいのでは（解説のONSA庄内氏も、そんな意味のことを書いている）。

好みにもよるだろうが、「One Word～」は私にとってはやや音響風味が強くて、ノリきれないところがあった（というか、この人は音響系なんだと思っていた）。

「Extinguished」はヒップホップ・オリエンテッドで、楽しく聴ける。私の貧弱なミュージカルボキャブラリーを使えば、「ミックス・マスター・マイクとトミー・ゲレロ、DJ Camの出会い」といった感じか。

雑然としながらも、ときおり美しいフレーズがあらわれるのがカッコいい。「suite for the ways things change」「sao paulo arkansas」といった曲名もイマジネイティヴで、こういうインテリジェンスが適度に効いている。

今年のマイ・ベストディスク候補に入れておく。最近はあまりヒップホップを聴いていなかったが、また聴きたくなってきた。

Beat Records : Prefuse 73 - Extinguished: Outtakes
http://www.beatink.com/br/bre10/index.html