2003.11.10
SUSE Linuxがオープンソース・ミドルウェア・ベンダーと組む - オープンソースの核心はミドルウェアにあり
COMPUTER WORLD :
SUSE Linux eyes middleware service market

SUSE Linuxが、企業向けのサポート・メンテナンスについて、オープンソース・ミドルウェアのベンダーと組む動きに出るらしい。

"There are a lot of new open-source products in the middleware market, but it's difficult for enterprises to know who is doing what and, in particular, how to obtain service", SUSE CEO Richard Seibt said yesterday at the LinuxWorld conference and exhibition in Frankfurt. "The service that we're discussing with the middleware suppliers is for us to provide 'one-face-to-the-customer' support and maintenance for their open-source products in addition to ours."

SUSE CEOの発言部分大意:
「ミドルウェア市場には新しいオープンソース製品がたくさんあるが、企業にとっては、どこが何をやっているかを把握するのは難しく、特にどうやればサービスを受けられるのかを知るのが難しい」
「わたしたちがミドルウェアベンダーと話し合っているサービス(の案)は、彼らのミドルウェアとわたしたちのもの(SUSE Linux)についてのサポートとメンテナンスを、「企業にワンストップで」提供するというものだ」

やはり来た、と思った。

いくらオープンソース、オープンソースと騒いだところで、LinuxだけではOSに過ぎない。実際にエンドユーザレベルで使える具体的なサービスを構築するためには、その上にたくさんのレイヤーを積まなければならないのだ。ミドルウェアをどうするか、そこが勝負だ。

すでにOSは主要な開発プラットフォームではなくなりつつあり、アプリケーションはサーバ上(ネット上)で開発されるようになってきている(注)。Google、Amazon、Yahoo!などはみんなWebアプリケーションだし、企業内システムもWebアプリケーションが主流になって久しい。

注)サーバ上のWebアプリケーションすら、SOA(Service Oriented Architecture)といわれるWebサービスを前提としたアーキテクチャに進化しようとしている。「OS」というものはますますコモディティ化し、「動けばなんでもいい」ものになりつつある。

企業向けのオープンソース・ワンストップサービスが出てくるということは、OSより上のミドルウェアレイヤーまで、すべてオープンソースで固めることが十分現実的な選択肢になったということも意味している。

もうLinuxだけがオープンソースではない。というよりも、オープンソースの舞台そのものがミドルウェアにシフトしつつあるのだ。SUSEはおそらく、そこまで気づいている。

そして、SUSEがその企業向けワンストップサービスで協力するミドルウェアベンダーとして名前を挙げているのは、The Apache Software FoundationThe JBoss Group LLC、そしてZope Corp.だ。

ネタ元 : Daily Python-URL (2003-11-06)