2004.04.03
1972年ミュンヘンオリンピックの切手 / ピクトグラム
One Plus One Equals Three : 1972 Olympic Stamps I Love You
http://www.oneplusoneequalsthree.com/2004/03/1972_olympic_st.html



In 1972 Otl Aicher's groundbreaking pictogram designs for the Munich Olympics were released. At the same time in Australia, Brian Sadgrove designed a series of stamps commemorating the same event. These two design events (the latter in particular) had a significant impact on a ten year old growing up in outer Melbourne. They influenced me to become a graphic designer.

(大意:1972年、オトル・アイヒャーによるミュンヘン・オリンピックのための衝撃的なピクトグラム・デザインが登場した。そのときオーストラリアでは、そのオリンピックを記念する一連の切手をBrian Sadgroveがデザインした。デザインに関するこの2つの出来事(特に後者)が、メルボルン郊外に育った10才の子供に大きな影響を与えた。私はこれらに影響されて、グラフィック・デザイナーになったのだ)

この切手、たしかに素晴らしい。
そして、これに影響されてグラフィック・デザイナーになったというエピソードも美しい。

このエントリーのあとのほうには、東京オリンピック(1964)の勝美勝らによるピクトグラムへの言及もある。

ピクトグラムといえば、昔ホットワイアードに掲載された、プチグラ伊藤高氏のWeb Jockeyを思い出す。

HotWired Japan : メチャメチャかわいい!ピクトグラムの小宇宙に大注目!!
http://www.hotwired.co.jp/bitliteracy/wj/980901/textonly.html

ピクトグラムはもともとヒエログリフ(象形文字)から発展していったものなのだが、国際的な絵ことばとしてアイソタイプ(ISOTYPE)という概念を考案したのはオーストラリアの哲学者であり数学者のオットー・ノイラート。

オットー・ノイラート(文中「オーストラリア」とあるのは「オーストリア」の誤り)は、当時の私が好きだった論理実証主義の中心人物の1人だ。私の中で、分析哲学とデザインがつながった瞬間だった。

ピクトグラムやアイコンというのは、私のもっとも根底部分にある興味・問題意識のひとつである「イメージと言語」というテーマに直接触れてくる。私にとって、いつか機会があればちゃんと「研究」してみたいテーマのひとつなのだ。

関連:
オトル・アイヒャーの紹介@linotype
http://www.linotype.com/7-1888-7/liste.html