2005.07.04
渋谷ZESTが閉店
ネオアコ、ギターポップ系の音楽ファンにはよく知られている、渋谷のZESTが閉店だそうだ。

newswave on line (personal edition) : 一時代の終わり
http://onojima.txt-nifty.com/diary/2005/06/post_556c.html

日々常套句 : 渋谷ZEST閉店 ~ さよなら僕のパステルズ・バッチ
http://d.hatena.ne.jp/cliche/20050615#p2

私がZESTによく通っていたのは1989~1990年頃で、当時大学生だった私は、『フールズメイト』という音楽雑誌(注)に寄稿していた。

注:『フールズメイト』
いまでもビジュアル系音楽誌として健在だが、当時はマニアックな洋楽&日本のインディーズが半々くらいの雑誌だった(さらにその前はプログレ系)。1990年に洋楽パートは『mix』という雑誌に引き継がれ、数号ののち、翌年から発行元が変わって『remix』に発展した(『remix』はいまも健在)。

当時の私が『フールズメイト』のレコード評や巻末のシングル紹介ページでプッシュしていたのは、クリエイションやサラなどネオアコ系のものが多かったが、このあたりのマイナーなシングル盤(アナログの12インチ、7インチ)をよく買っていたのがZESTだった。

その後、私の音楽の好みはアメリカン・ロック、脱領域派、テクノなどに移っていき、ネオアコ系から気持ちが離れるにつれ、ZESTにも行かなくなった。

その後、フリッパーズ・ギターやオリジナル・ラブ、ピチカート・ファイブなどが「渋谷系」として浮上し(1992~93年頃だったろうか?)、ZESTもマイナー店からオシャレな店に仲間入り(?)したようだったが、それもいまは昔(もうそれから10年以上経ったのだ)、なんと閉店だという。

私がZESTでマイ・ブラディ・バレンタインやフェルト、ビフ・パン・パウ!などの12インチ、セイント・クリストファーやフィールド・マイスなどの7インチを次々に買っていたのは、たぶん1989年だった。もう16年も前だ。

最近の私は、大学の頃以来ずっと疎遠になっていた渋谷に、また興味を持っている。そして、ストロベリー・スイッチブレイドやウッド・ビー・グッズなどをまたよく聴いていて、80年代音楽の素晴らしさを再発見したりしている。

私はZESTにもう16年も行っていないわけだし、なくなっても困るわけではないが、私の青春期に影響を与えた店のひとつとして、渋谷ZESTには感謝している。