2005.09.10
Klique - Let's Wear It Out! (1982)
音楽好きならばきっと、自分の「急所」、「音楽のツボ」みたいなものがあると思う。「好き」といったレベルを超えて、一発でノックアウトされてヘナヘナになってしまうような、自分にとって「超・好み」の音だ。


Klique - Let's Wear It Out!

渋谷タワレコの試聴機に入っていたこの作品。この信じられないくらいダサいジャケットの、Kliqueという聞いたこともないグループの音は、私にとってまさにそういう「ノックアウト・サウンド」だった。

シャラマー、ダイナスティ、チェンジ、ハイ・ファッションなど、80年代初頭のディスコ・ファンクっぽい音が私は大好きなのだが、そんな私のまさに急所に入ってくる音。ファンキーだけど暑苦しくない、ディスコっぽいキレのある音で、男女ボーカルのかけあいが良く、ストリングスやブラス、ピアノの入り方が絶妙な、そんな系統の音だ(あまり説明になってないけど)。

出しているのは「Vinyl Masterpiece」だった。ナットク。この手のマニアなソウル、ファンク系の音を次々にリイシューしているレーベルだ。

Vinyl Masterpiece : Klique - Let's Wear It Out! (PTG 34015)
http://www.vinyl-masterpiece.com/catalog/product_info.php/products_id/141

それにしても、このジャケットは強烈にひどい。ただでさえ暑苦しいルックスの3人組なのに、夜の工事現場で作業服を着て、ポーズをつけている。

でも、音は最高だ。上の「Vinyl Masterpiece」のページで曲の一部が聴けるので(いい曲ばかり3曲)、ぜひ聴いてみてほしい。

Kliqueについて情報がさっぱりわからないので、調べてみてこのページを発見。

soulwalking : Klique Page
http://www.soulwalking.co.uk/Klique.html

これによると、1982年の作品らしい(ジャケットにもリリース年が書いていないのだ)。シャラマーの『Friends』あたりに似ていると思ったら、まったく同じ年だったのだ。音の感じが、ホントに似てる。

1982年には、こんなにいい音楽があったのだ。こういう昔のいい音楽を発見すると、私はいつも、その時代にあこがれてしまう。

このアルバムには、1982年の空気が詰まっている。目をとじて聴いていると、1982年に戻りたくなってくる。