2005.09.09
日本の景気回復に貢献したのは 『LEON』 じゃないだろうか
asahi.com : 日銀「景気は回復続ける」 消費者物価もプラス見通し (9/8)
http://www.asahi.com/business/update/0908/147.html

<日本銀行は8日発表した9月の金融経済月報で、IT(情報)関連分野の調整がほぼ終了し、「景気は回復を続けている」との認識を示した。月報から「IT調整」などの言葉が外れ「回復を続けている」との単純な表現になるのは、昨年10月以来11カ月ぶり>。

ということで、景気もようやく回復に向かっているようだ。

私は景気のメカニズムに詳しいわけではないが、たぶん「みんながお金を使うかどうか」で決まるのだと思う。つまり、お金の量そのものではなく、お金の「流れる量」だ。

その意味では、みんなのサイフに「お金があるかどうか」も重要だが(お金がないと、お金を使うことができない)、お金があっても、欲しいものがなかったり、将来に不安があってお金を貯める傾向が強くなると、お金は循環しない。

だから、お金そのものでは景気は回復せず、お金を出したくなるような「キラー商品」があるかどうかが重要なのだと思う。

その意味では、「ちょいワルオヤジ」でムーヴメントを巻き起こしている雑誌『LEON』は、日本の景気回復にかなり貢献したんじゃないだろうか。

主婦と生活社 : LEON
http://www.shufu.co.jp/magazine/leon/



きのうiPod nanoを発表したアップルや、人気の旭山動物園なんかもそうだと思うけど、こういう「キラー」なものがどれだけ出てくるかが、日本の景気回復のカギだと思う。

日本はお金ばかり持っていて、いろんなことがお金だけで解決すると思っているフシがある。『LEON』やアップル、旭山動物園などを見習って、お金ではなく「価値」のほうを強化すべきなんじゃないだろうか。

価値を生み出すには、お金や地位や権力は役に立たず、自分自身がクリエイティヴになる必要がある。お金や地位や権力のまわりには、お金や地位や権力が欲しい人しか集まらない。クリエイティヴな人のまわりには、クリエイティヴな人が集まるものだ。お金や権力では、「心を奪う」ことはできない。

逆説的なようだが、「お金でなんとかなる」という発想を脱却したときに、ほんとうに景気が回復すると思うのだ。

いまの日本はお金もあるが、それ以上に、もともと日本というのは「クリエイティヴな国」のはずだ。
日本文化のパワーを再発見しながら、自信をもってクリエイティヴに邁進すればいい。