2005.09.10
「間違っているけどわかりやすい」 vs 「正しいけどわかりにくい」
「間違っているけどわかりやすい」ものと、
「正しいけどわかりにくい」ものの勝負では、
前者を支持する人のほうが多いと思う。

だから、正しさでなく人気で勝負が決まる場合は、前者が勝つ。

正しいか、間違っているかの判断には、まず理解する必要があるが、
わかりにくいものは、普通の人間には理解できない。
最初は理解しようとしていても、途中で投げ出してしまう。
普通の人間はみな、怠け者なのだ。

この人気勝負で「間違っているけどわかりやすい」が勝った場合、
「正しいけどわかりにくい」を支持した頭のいい人たちは、
前者の支持者をバカだと非難するだろう。

しかし、「わかりやすさ」に飛びつくのは人間の本能に近い、自然な反応だと思う。
それは「美しさ」に惹かれるのに似ている。

正しさが勝つとは限らない。
「わかりやすさ」とは、それほどまでに重要なものだ。
それが勝負を決める。

勝つには、正しいだけでは足りない。
残念ながら、それが現実だ。
わかりやすく、そして美しくなければならない。
正しさだけで勝てると思うのは、戦略ミスだ。

わたしは正しさを支持する。
しかし、それだけでは足りない。
現実を変えるには、「わかりやすさ」が重要なのだ。