UK R&B/ヒップホップの実力派プロデューサー、Emmanuelの初ソロ作 『D'Illusions of Grandeur』
渋谷HMV2階の試聴機に入っているのを聴いて、ブッ飛んだ。UK R&B/ヒップホップの実力派プロデューサー、Emmanuelことコリン・エマニュエルの初ソロ作だそうだ。
パッケージに貼ってあるポップにはこうある。
<『これが最新型アーバン・ブラックの決定盤!』
10年以上のキャリアの中でメアリー・J・ブライジ、アン・ヴォーグからセレーシャ、ビヴァリー・ナイトまで手がけてきた天才プロデューサー:コリン・エマニュエル、feat. Nate James, Terri Walker, KRS-One etc.クラシック・ソウルからクラブ系R&Bダンサーまで歌ごころに溢れた珠玉のコズミック・ソウルが並ぶ傑作アルバム>。
たしかにそんな感じだ。R&Bが基調だがヒップホップもあって、UKっぽさが基調だがUSっぽさもある。いろんなアーティストが参加していてバラエティに富んでいるが、確実にアルバムの統一感があり、まぎれもなく「プロデューサー・アルバム」という感じがする。
私の知っている音でいうと、Tek 9の『Simply』(Tek 9は4heroのディーゴのプロジェクトで、この2作目は彼流のヒップホップ作品)とか、J Dillaの『Welcome 2 Detroit』あたりのヒップホップ、一方ではMusiqの諸作や、Raphael Saadiq(特にLucy Pearl時代)あたりのR&Bを思わせる音。要するに、これは私がすごい好きな音なのだ。
私が好きなUK R&Bのプロデューサーは、レイ・ヘイデンとかD-Influence、Giant Swing(日本人だが、音はUKっぽい)など、みな曲が良くて、音の作り込みに職人的な完璧さがあり、かつそれぞれ独自の「雰囲気」をもっている人たちだ。
このEmmanuelもそうで、曲はバラエティに富み、実力派のヴォーカルが多数参加(KRS-Oneなどラッパーも参加している)しつつ、トラックはどれも完璧と思える完成度で、UKっぽい独自の雰囲気に貫かれている。
荘治虫氏によるライナーによれば、このコリン・エマニュエルはロンドンで大学と同時に音響エンジニアの学校に通っていたことがあり、その後キーボードやボーカル・アレンジ、プロデューサーのキャリアを積んだとある。なるほど、と納得させられた。
Emmanuel、私にとって2006年最初の音楽的衝撃だ。
Little League Productions
http://www.littleleagueproductions.com/
Little League Productions - Colin Emmanuel
http://www.littleleagueproductions.com/emmanuel.html