哲学か禅問答みたいな不動産紹介 東京R不動産の「担当:松尾」
不動産紹介に新風を吹き込み、いまやそのスタイルが「ニュー・スタンダード」として確立した感もある名物サイト、東京R不動産。
東京R不動産
http://www.realtokyoestate.co.jp/
物件のチョイスと紹介文の面白さが絶妙で、不動産を借りたり買ったりする予定が特になくても、見ているだけで面白いサイトだ。
このサイトで紹介文を書いている担当者の1人に、「松尾」さんという人がいる。東京R不動産の紹介文は大体いつも面白いのだが、この松尾さんの紹介文はとりわけ個性的で、異彩を放っている。例えば、松尾さんが書いている最新の記事は、東日本橋にある3500万円の売ビル物件の紹介で、そのタイトルは「その倉庫が現実をより鮮明にする」。
東京R不動産 - その倉庫が現実をより鮮明にする
http://www.realtokyoestate.co.jp/estate.php?n=6174
<ぶれない現実感の上に成り立つ、極めて世俗的な倉庫物件売買のご紹介です。世知辛い世の中でつい夢見がちになりますが本物件室内を拝見すれば「リアルデアル!」と心中で静かに叫びたくなる。そんな物件です。極めてクールに拝見致しました>。
<このエリア眺めておりますと稀にこの様な案件が出てきます。繊維業界の推移がそのまま街に現れている様で大変な時代になったと感じますが歴史を引き継ぎ建物はそのまま残ります。エリアの特徴もご理解頂きながら踏み切れる貴社に勇気を持ってご覧頂きたい案件です>。
松尾さんの書く紹介文は、わりといつもこんな感じで、静かな熱を帯びたような格調高い文体なのだ。「その倉庫が現実をより鮮明にする」とか、写真につけられた「かつんと圧し掛かる現実」「リアルの定義が変る」といったキャプションなど、まるで哲学か禅問答みたいな感じで、何か覚醒させられる。不動産紹介なのに。
かつんと圧し掛かる現実
リアルの定義が変る
外はボロボロ、中もメチャクチャの古ビルでも、松尾さんの手にかかると<ぶれない現実感>になる。その格調高い文体は逆にユーモラスでもあり、松尾さん自身もそれをわかった上で書いているようなエンジョイ感が伝わってくるので、大げさではあっても、ウソくさくはない。
松尾さんの紹介文はすごく特徴的なので、私はフィードで記事のタイトルを見ただけで、「これは(担当:松尾)だな」とすぐにわかる。こういう個性の強い人、その人の作品や仕事を見ただけで、名前を隠したとしてもその人だとわかるくらいの「スタイル」を持っている人が、私は好きなのだ。
関連エントリ:
江ノ島「海の家」の永久営業権、3000万円
http://mojix.org/2008/08/21/uminoie
私は属性を信じない 私が信じるのは固有名詞だ
http://mojix.org/2005/12/30/231105
東京R不動産
http://www.realtokyoestate.co.jp/
物件のチョイスと紹介文の面白さが絶妙で、不動産を借りたり買ったりする予定が特になくても、見ているだけで面白いサイトだ。
このサイトで紹介文を書いている担当者の1人に、「松尾」さんという人がいる。東京R不動産の紹介文は大体いつも面白いのだが、この松尾さんの紹介文はとりわけ個性的で、異彩を放っている。例えば、松尾さんが書いている最新の記事は、東日本橋にある3500万円の売ビル物件の紹介で、そのタイトルは「その倉庫が現実をより鮮明にする」。
東京R不動産 - その倉庫が現実をより鮮明にする
http://www.realtokyoestate.co.jp/estate.php?n=6174
<ぶれない現実感の上に成り立つ、極めて世俗的な倉庫物件売買のご紹介です。世知辛い世の中でつい夢見がちになりますが本物件室内を拝見すれば「リアルデアル!」と心中で静かに叫びたくなる。そんな物件です。極めてクールに拝見致しました>。
<このエリア眺めておりますと稀にこの様な案件が出てきます。繊維業界の推移がそのまま街に現れている様で大変な時代になったと感じますが歴史を引き継ぎ建物はそのまま残ります。エリアの特徴もご理解頂きながら踏み切れる貴社に勇気を持ってご覧頂きたい案件です>。
松尾さんの書く紹介文は、わりといつもこんな感じで、静かな熱を帯びたような格調高い文体なのだ。「その倉庫が現実をより鮮明にする」とか、写真につけられた「かつんと圧し掛かる現実」「リアルの定義が変る」といったキャプションなど、まるで哲学か禅問答みたいな感じで、何か覚醒させられる。不動産紹介なのに。
かつんと圧し掛かる現実
リアルの定義が変る
外はボロボロ、中もメチャクチャの古ビルでも、松尾さんの手にかかると<ぶれない現実感>になる。その格調高い文体は逆にユーモラスでもあり、松尾さん自身もそれをわかった上で書いているようなエンジョイ感が伝わってくるので、大げさではあっても、ウソくさくはない。
松尾さんの紹介文はすごく特徴的なので、私はフィードで記事のタイトルを見ただけで、「これは(担当:松尾)だな」とすぐにわかる。こういう個性の強い人、その人の作品や仕事を見ただけで、名前を隠したとしてもその人だとわかるくらいの「スタイル」を持っている人が、私は好きなのだ。
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http://mojix.org/2005/12/30/231105