2011.05.27
佐々木哲「わたしはマスコミによって批判されている政治家ほど信用するようにしている」
佐々木哲学校 - 福島原発にみる産学官の癒着―政治に求められるもの(2011/04/23 22:42)
http://blog.sasakitoru.com/201104/article_4.html

<日本人は潔癖であるために汚職事件に敏感ではあるが、政治家に必要なものは決断力であり、政策によって評価されるべきものである。佐藤栄佐久氏の汚職事件に登場する水谷建設川村尚元社長は、検察にとって都合のよい証言する人物であり、収賄金額が0円で有罪とされた栄佐久氏の収賄事件は作られた可能性が高い。汚職事件に潔癖すぎると、実際には収賄を受けていない優秀な政治家を、作られた事件で失脚させる可能性が高い。改革に真剣な政治家ほど疑惑をかけられるのが、日本の政治の不幸である。アメリカ連邦議会でのロッキード社の発言しか証拠のない田中角栄氏の疑惑も、その一例に挙げられる。これが日本の政治がいつまでも成熟しない理由である。わたしはクリーンを強調する政治家ほど信用しないことにしている。なぜなら実際に政治資金を1円単位から報告しているのは、小沢一郎氏と鈴木宗男氏だけだからである。マスコミも記者クラブで官僚と、広告費で財界と癒着しているため、わたしはマスコミによって批判されている政治家ほど信用するようにしている>。

この見方はとても重要だ。

汚職はたしかに悪いが、ここにもあるように、都合の悪い政治家を失脚させるネタに使われることも少なくない。

これを書いている佐々木哲(ささき・とおる)氏は歴史の専門家で、私は『東大入試で遊ぶ教養 世界史編』という著作で、氏の存在を知った。