2014.09.16
雑誌『Spectator』31号の「禅(ZEN)」特集にブックガイド記事を書きました
またしばらく更新をサボっているあいだに、次の『Spectator』が出ました。『Spectator(スペクテイター)』の最新号(31号)は「禅(ZEN)」特集で、前号につづき、記事を書きました。



スペクテイター31号・2014年8月29日発売
特集「禅とサブカルチャー」

『オン・ザ・ロード』のジャック・ケルアックも、
アップル創業者のスティーブ・ジョブズも、
サーフィンの神様ジェリー・ロペスも、
ブルース・リーもジョン・ケージも…
みんな禅マスターだった!
あのカルチャー・ヒーローたちは
禅の教えを、いかに学び、自らの活動に役立てたのか?
サブカルチャーや文学を通して
禅とは何かを紐解いた
スペクテイターの「禅」特集です。

CONTENTS

■ZENのコトバ
挿画/瓜生太郎・つげ忠男

■ 禅はいかにアメリカへ渡り広まったか?
漫画/UJT

■禅とサブカルチャー関連年譜
編集/赤田祐一(編集部)

■ZENマスター紳士録
挿画/東陽片岡

■瞑想のしかた
講師/三帰天海
撮影/伊藤和馬

■ビギナーズガイド 初心者のための坐禅体験記
取材・文/間宮賢
挿画/勝川克志

■ZENマインドはアメリカ文学にあり
重松宗育(禅僧・アメリカ文学研究者)インタビュー
撮影/三田正明

■日本のヒッピーたちは、ZENとどう向き合ったのか?
文/細川廣次(作家)

■マインドフルとは何か?
文/室謙二(ジャーナリスト)

■仏教的なコミューンをつくろうと思った
福村祖牛(わくせいサンガ主宰者・天台&臨済宗僧侶)インタビュー

■禅を知るためのブックレビュー
書評/桜井通開

***

■描いて、描いて、描きまくれ!
画家・五木田智央インタビュー
聞き手/角田純

■服から始まる生活革命
「ナリワイと服」ワークショップレポート
文/太田明日香
写真/宮脇慎太郎

■bororo 旅する宝石商
文/内田理惠

***

スペクテイター 31号
発売/2014年8月29日
定価/952円+税


私が書いたのは、「禅を知るためのブックレビュー(Books for Zen Beginners)」というブックガイドの記事で、禅の本を10冊セレクトし、各1ページで書評するというもの。編集部の赤田祐一さんと協議して、今回の「禅(ZEN)」特集にふさわしいものを、ということで、次の10冊を選びました。

1)『禅と林檎』角田泰隆(宮帯出版社 2012年)
2)『アメリカで仏教を学ぶ』室謙二(平凡社新書 2013年)
3)『禅マインド ビギナーズマインド』鈴木俊隆 訳・松永太郎(サンガ新書 2012年)
4)『禅と日本文化』鈴木大拙 訳・北川桃雄(岩波新書 1940年)
5)『禅とオートバイ修理技術 上・下』ロバート・M. パーシグ 訳・五十嵐美克(ハヤカワ・ノンフィクション文庫 2008年)
6)『矛盾だらけの禅』ローレンス・シャインバーグ 訳・山村宣子(清流出版 2010年)
7)『サーチ!』チャディー・メン・タン 訳・柴田裕之(宝島社 2012年)
8)『禅と日本野球』川上哲治(サンガ 2013年)
9)『禅とハードル』南直哉、為末大(サンガ 2013年)
10)『禅という名の日本丸』山田奨治(弘文堂 2005年)

どれも新刊書店で入手可能だと思うので、記事を読んで気になるものがあれば、ぜひ探してみてください。

今回の『Spectator』の「禅(ZEN)」特集は、いつにも増して、すばらしい仕上がりになっている。内容的には、前号・前々号の「ホール・アース・カタログ」特集のつづきのようなところもありつつ(今回もスティーブ・ジョブズがキー・パーソンのひとり)、デザインや見せ方の点では、より大胆かつ自由な誌面になっている。UJTのマンガ、東陽片岡やmakomoのイラストなど、どれも個性が強いのに、驚くほど「禅」にフィットしている。こんな特集は、『Spectator』にしか作れないだろう。まさに、雑誌のマジックを感じさせる一冊だ。


関連エントリ:
雑誌『Spectator』最新号(30号)に「ホール・アース・カタログを通読する」という記事を書きました
http://mojix.org/2014/05/01/spectator-wec
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