2003.10.10
日本産トキ絶滅 / もっと動物のニュースを
日本産トキが絶滅、佐渡保護センターの「キン」死ぬ
http://www.asahi.com/national/update/1010/010.html

絶滅の危機に瀕している動物はたくさんあるそうだが、何か取り返しのつかないことだという気はする。

この記事によると、トキは明治時代以降に乱獲されたのが絶滅の原因でもあるようだ。

地球に人間が生きており、文明を止めることはできない以上、人間はこれからも多かれ少なかれ生態系を乱すだろう。そして、そんな人間も自然の一部ではある。

私は人間が作った文明を支持する。「自然のまま」というのがどういう状態なのかはそんなに自明ではないと思うし、ほんとうの自然は人間をかんたんに殺すような野蛮なものだ。ただ、人間が押しすすめる文明の「質」は重要だと思う。

いまのわたしたちは少なくとも、あまりにも人間中心的に考えすぎている感じはする。動物もこの「宇宙船地球号」の乗組員であり、わたしたちはもっと「動物とともに」生きるような考え方にシフトしていくべきではないだろうか。

例えば、メディアはもっと動物のニュースを多くしてほしい。メディアに登場する動物というと、だいたいペット的・愛玩的な切り口が多いが、もっとジャーナリズム的な観点から報じるものが欲しいと思う。「動物はこんなふうに生きているのだ」というものを。

その意味でタマちゃんの登場は、やはり画期的だった。ペット的・アイドル的な側面もあったが、ジャーナリズム的でもあり、なによりも動物にこれだけ注目させたという功績は、動物側から見てもヒーローだろう(イチローや中田みたいな感じで)。

もっと動物のことを考えたい。