2003.11.07
ひさびさに 『LET'S TALK ABOUT ART』 を読んでSiobhan Liddellを発見
本棚にあった『LET'S TALK ABOUT ART』(CCA北九州+光琳社出版、1999年)をひさびさに手に取り、パラパラめくる。

アートにハマりかけていた10数年前、私は『少年アート』という本に出会った。著者は中村信夫という人で、彼がRCAにどう入学し、どう過ごしたかが自伝的に書かれていた。私はこの本に深く感銘を受けた。

CCA北九州は、1997年に開設された現代美術のセンターで、その中村信夫がディレクターをつとめている。

LET'S TALK ABOUT ART』は、CCA北九州のアニュアル・ブックの1冊。CCA北九州にかかわったアーティスト、キュレーターへのインタビューで構成された日英併記の本で、ブックデザインが素晴らしい。

この本を今日読んでいて、Siobhan Liddell(シボン・リデル)というアーティストの作品に目が止まった。以前は気にもかけず読み飛ばしていたのだが、インタビューも読んでみると、実に面白い。

立ち止まってオブジェや絵画やインスタレーションに焦点をあてて見るとき、一体何が見る人の中に起きるのでしょうか。息をつくことで何が起きるでしょうか。私はもっと小さく作品をつくっていきたかったのです。その小さくというのはすべての意味でではなく認知するという意味で

私の作品はたいていとても小さなものです。そこには私なりの考えがあって、大きなものがもつのと同じくらいの価値を小さなものに与えたいというものです

この人の作品がたくさん見たい。この人のテキストやインタビューをもっと読みたい。

この人の作品集『溶け込んでいく若い娘(Young Girl Slipping)』が古書店で売られているのを発見したので、さっそく注文。

こんなふうにアートに「心がおどる」感じは久しぶり。
タグ: