2003.12.24
ハンス・ウェグナーの椅子100
下北の三省堂で、織田憲嗣『ハンス・ウェグナーの椅子100』(平凡社)という本を立ち読み。どうしても欲しくなり、自分へのクリスマス・プレゼントとして衝動買い。

ハンス・J・ウェグナーは、1914年生まれのデンマークの椅子デザイナー・職人。本書は「Y-chair」など彼の椅子100点を、大きなカラー写真つきで詳しく解説したもの。

私は特にハンス・ウェグナーのファンというわけではなく、名前を聞いたことがある程度だった。しかしこの本を見ていると、ハンス・ウェグナーという人が1点1点の椅子に込めたメッセージが伝わってくる気がして、これはぜひ手元においていつでも眺めたいと思わずにはいられなくなった。また本書は、ハンス・ウェグナーを通じて、「椅子の世界」の深さと広さをも感じさせてくれる。

本書に収録されているウェグナーの椅子のなかでは、1943年の「Chinese chair」、それを大量生産向けにリデザインした翌年の「Chinese chair」、JFKとニクソンが討論会で座って有名になった1949年の「The Chair oldtype」、日本でも人気のある1950年の「Y-chair」など、このあたりの系列が私は気に入っている。

犬や魚がさまざまなのと同じように、椅子にも実にいろいろなものがあり、その多様性が面白い。またその多様性のなかに、「椅子」というものの本質が浮かび上がってくる気がする。

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