2004.01.04
AmazonからTim O'Reilly, Jon Udellを経由してZopeへ
CNET梅田氏のブログで、<ネット列強の1つであるアマゾンがテクノロジー企業に変貌しようとしている>という趣旨の記事を採り上げて解説している。

CNET Japan : コンピュータ産業のパラダイムシフトを象徴するアマゾンの戦略
http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/000923.html

ネタになっているのはこの記事。

Business Week : Reprogramming Amazon (Robert D. Hof)
http://www.businessweek.com/magazine/content/03_51/b3863115_mz063.htm

末尾に、このBusiness Weekの記事に対するTim O'Reillyの感想にもリンクが張られている。

O'Reilly Network : Business Week on Amazon/EBay Web Services (Tim O'Reilly)
http://www.oreillynet.com/pub/wlg/4083

GoogleやAmazon、eBayなどを単なるWebサイトではなく「killer app」と見なすというのは、少し前からTim O'Reillyがプッシュしている見方だ(その代表的なページにリンクを張ろうと思って探したのだが、見当たらない)。

このTim O'Reillyのテキストを読んでも、単にBusiness Weekの記事を読んでの感想というよりは、Rob Hofという人にTim O'Reillyが自説を「吹き込んだ」らしいことがわかる。

Tim O'Reillyは単なる出版社の社長ではなく、この業界の「Visionary」の1人であり、彼の見方はいつも時代の1歩先を行っている。彼が何と言っているかに注意すれば、次のビジネスを作り出す大きなヒントになるだろう。

先の「killer app」のページを探していて、AmazonのWebサービス誕生にTim O'Reillyが果たした役割について、Jon Udellが書いているのを見つけた。

Jon Udell : Tim O'Reilly's role in Amazon's web services
http://radio.weblogs.com/0100887/2002/07/24.html

するとこの中に引用されているTim O'Reillyのブログのなかに、<Inspired by the ever-prescient Jon Udell>として、Jon Udellの「Three Faces of XML in Zope」へのリンクがあるではないか。

Three Faces of XML in Zope - Services, Documents, Datastores
http://www.oreillynet.com/pub/a/52

これはこの冒頭にもあるように、2000年の第8回PythonカンファレンスのZopeトラックでのキーノートにもなった論文だ。

Jon Udellも、Tim O'Reillyさえ一目置くVisionaryの1人だ。Jon Udellはこのキーノートだけでなく、よくZopeについて書いていて、紙版『The Zope Book』(new riders)(日本語訳『Zope技術入門』)の序文も書いている(序文の署名には「Jon Udell、著述家、コンサルタント、Zopeユーザー」とある)。

Amazonについて書いたCNET梅田氏のブログから、クリックしたり検索したりして、Jon Udellの「Three Faces of XML in Zope」に辿りついたことにわれながら驚いた。しかしこれは、単なる偶然だろうか?