2005.08.01
ロンドン地下鉄の書体「New Johnston」は、日本人デザイナー・河野英一によるもの
建築家・秋山東一さんのブログで、イギリス在住の日本人グラフィック・デザイナー、河野英一氏が紹介されている。

aki's STOCKTAKING : New Johnston
http://landship.sub.jp/stocktaking/archives/000877.html
aki's STOCKTAKING : メイリオ Meiryo........明瞭
http://landship.sub.jp/stocktaking/archives/000875.html

河野英一氏は、次期Windowsである「Windows Vista」の日本語フォント「メイリオ(Meiryo)」の開発に加わっている人で、なんとロンドンの地下鉄で使われている書体「New Johnston」の開発者だという。



秋山さんも書いている通り、ロンドン地下鉄のロゴといえば、<ロンドンのロゴ>といっても過言ではない。



この書体を日本人が作っていたなんて、知らなかった。

秋山さんのエントリによると、書体「New Johnston」の元になったのは、Edward Johnston (1872~1944) が1916年に作った「Johnston Underground」という書体で、これは<後続のサンセリフ・フォント、ヘルベティカはじめ、多くの現代のフォント・デザインに影響を及ぼしている>そうだ。

たしかに1916年といえば、かなり早い。Helveticaにも影響を与えたなんて、「Johnston Underground」は、現代フォント・デザインの元祖みたいなものかもしれない。そのリニューアル・バージョンを日本人が手がけていたとは。

河野英一氏については、「日刊デジタルクリエイターズ」に、ていねいな紹介文と、河野氏本人による原稿「私の仕事~ジョンストン書体との関わりから」が掲載されているのを見つけた。

日刊デジタルクリエイターズ(No.0932 2001/09/13)
http://www.melma.com/mag/50/m00014850/a00000262.html

フォントといえば、ちょうど先ほどエントリしたスティーヴ・ジョブズのスピーチでも、退学後にカリグラフィのクラスを採り、フォントの勉強をしたという話があった。それが結果的に、マックの成立に重要な影響を与えることになったのだ。