2005.09.30
Webが生み出した貴重な体験記
最近はてなブックマーク経由で知った、貴重な体験記を2つご紹介。

あざけり先生、台風きどり : 禁煙ファシズム発動(大事な人に押し付ける)
http://d.hatena.ne.jp/azakeri/20050926/p2

喫煙で肺を悪くし、入院した人の体験記。周りの入院患者が次々に死んでいく描写が生々しい。「禁煙ファシズム」とは、この体験を経て、無理やりでも「タバコはやめておけ」と喫煙者を説得したい、の意味。内容はていねいで、少しも押しつけがましくない。

2005年4月25日 福知山線5418M、一両目の「真実」
http://www.kysd.net/fuku42501.html

今年4月のJR西日本福知山線脱線事故に巻き込まれ重傷を負った、吉田恭一さんの手記。冷静な筆致で、きわめて丁寧に書かれている。ニュースのように事故を俯瞰するのではなく、「自分に見えるもの」だけしか書いていない当事者の視点がとてもリアルだ。

上記いずれも、書いているのはもちろんお2人自身であり、これを書くのにWebという媒体が必要だったとは限らないかもしれない。ただ、これをたくさんの人がすぐに読めるということ、またそのことが書く側に「勇気」を与えている面はあると思う。

これをはてなブックマークで知って読んでいる人もかなりの数にのぼると思うので、その意味で「Webが生み出した」貴重な体験記、というタイトルにさせてもらった。
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