ブックファースト渋谷店の思い出
私は本のジャンキーなので、ほとんど毎日、本屋に立ち読みに行く。
大型書店や図書館ならば、一日じゅうでも退屈せずに過ごすことができる人間だ。
2005年から渋谷で働きはじめて、それ以来ほとんど毎日、私はブックファースト渋谷店に立ち読みに行っていた。
もちろん立ち読みだけでなく、かなりの量の本を買ってもいた。
昨年末、そのブックファースト渋谷店は閉店してしまい、かわりに規模を縮小した渋谷文化村通り店ができた。
シブヤ経済新聞 - 大型書店「ブックファースト渋谷店」が閉店へ-旗艦店は新宿へ
http://www.shibukei.com/headline/4261/
在りし日のブックファースト渋谷店(写真はシブヤ経済新聞より)
渋谷文化村通り店は、以前旭屋書店が入っていた、みずほ銀行の地下1・2階にある。
いまはそこによく行っているが、あの素晴らしかった渋谷店に比べると、あまりにも小さい。
上のシブヤ経済新聞の記事や、ウィキペディアの「ブックファースト」ページによると、売り場面積は渋谷店が920坪、渋谷文化村通り店が200坪とのことだが、体感的には、もっと小さくなった感じがする。
去年、ブックファースト渋谷店がなくなることを知ったとき、「さびしいけど、これで立ち読みするのも減って、本を買う量も減るから、逆にいいかもしれない」ぐらいに考えていた。
ところが実際になくなってみると、その欠落は大きかった。毎日のように、散歩がてら立ち読みに行っていたので、行くところがなくなってしまった。大切なものは、失って初めて、その価値に気づくものだ。
ブックファースト渋谷店がなくなってしまったので、立ち読みにいくときは、渋谷文化村通り店へ行ったり、東急プラザの紀伊国屋書店へ行ったり、ビックカメラ横の文教堂書店に行ったりしているのだが、やはり何かが違う。いずれも、私の会社からはやや遠いというだけでなく、ブックファースト渋谷店にあった「居心地の良さ」みたいなものがない気がする。
(ちなみに、いちばん近いのはパルコパート1のリブロなのだが、デザインや人文は強い一方、理工系やビジネス・経済などがない)
ブックファースト渋谷店で私がよく行っていたのは、3階(理工系や語学)、4階(人文・社会、ビジネス系)、地下(デザイン・アート、地図・旅行など)が多かった。どのフロアも、どこに何があったか、いまでも大体思い出せる。
ブックファースト渋谷店がなくなって半年くらいになるが、いまでもほとんど毎日、ブックファースト渋谷店のことを思い出す。
3階で建築の本を見たり、工場の生産管理の本を見たり、4階で金融の本を見たり、歴史の本を見たりして、5階で受験参考書を見てなつかしんだり、地下で旅行ガイドを見たり、1階の雑誌コーナーでいろんな雑誌を見たり…。ほんとうに楽しかった。
おそらくブックファースト渋谷店が良かったのは、地下~5階までの各フロアが「ほど良い大きさ」で、エスカレーターを中心に囲むような構成になっていたのもあると思う。新宿の紀伊国屋書店(タカシマヤのほう)やジュンク堂などは、大規模で素晴らしいが、ブックファースト渋谷店はそこまで大きくなく、ほどほどに大きい感じだった。
新宿ルミネのABCがなくなったときのショックもかなりのものだったが、ブックファースト渋谷店のほうが、ほとんど毎日行っていただけに、ほんとうに喪失感が大きい。
本・出版という産業は縮小する方向にあるのは間違いないだろうし、いまの私は本よりもIT・ネットに重心があることも確かなのだが、だからこそ、ブックファースト渋谷店というたかが本屋ひとつがなくなっただけで、これほど喪失感が大きいことに驚いている。
2年半くらい毎日のように通いつづけ、いつも楽しみを与えてくれた、ブックファースト渋谷店に感謝。
大型書店や図書館ならば、一日じゅうでも退屈せずに過ごすことができる人間だ。
2005年から渋谷で働きはじめて、それ以来ほとんど毎日、私はブックファースト渋谷店に立ち読みに行っていた。
もちろん立ち読みだけでなく、かなりの量の本を買ってもいた。
昨年末、そのブックファースト渋谷店は閉店してしまい、かわりに規模を縮小した渋谷文化村通り店ができた。
シブヤ経済新聞 - 大型書店「ブックファースト渋谷店」が閉店へ-旗艦店は新宿へ
http://www.shibukei.com/headline/4261/
在りし日のブックファースト渋谷店(写真はシブヤ経済新聞より)
渋谷文化村通り店は、以前旭屋書店が入っていた、みずほ銀行の地下1・2階にある。
いまはそこによく行っているが、あの素晴らしかった渋谷店に比べると、あまりにも小さい。
上のシブヤ経済新聞の記事や、ウィキペディアの「ブックファースト」ページによると、売り場面積は渋谷店が920坪、渋谷文化村通り店が200坪とのことだが、体感的には、もっと小さくなった感じがする。
去年、ブックファースト渋谷店がなくなることを知ったとき、「さびしいけど、これで立ち読みするのも減って、本を買う量も減るから、逆にいいかもしれない」ぐらいに考えていた。
ところが実際になくなってみると、その欠落は大きかった。毎日のように、散歩がてら立ち読みに行っていたので、行くところがなくなってしまった。大切なものは、失って初めて、その価値に気づくものだ。
ブックファースト渋谷店がなくなってしまったので、立ち読みにいくときは、渋谷文化村通り店へ行ったり、東急プラザの紀伊国屋書店へ行ったり、ビックカメラ横の文教堂書店に行ったりしているのだが、やはり何かが違う。いずれも、私の会社からはやや遠いというだけでなく、ブックファースト渋谷店にあった「居心地の良さ」みたいなものがない気がする。
(ちなみに、いちばん近いのはパルコパート1のリブロなのだが、デザインや人文は強い一方、理工系やビジネス・経済などがない)
ブックファースト渋谷店で私がよく行っていたのは、3階(理工系や語学)、4階(人文・社会、ビジネス系)、地下(デザイン・アート、地図・旅行など)が多かった。どのフロアも、どこに何があったか、いまでも大体思い出せる。
ブックファースト渋谷店がなくなって半年くらいになるが、いまでもほとんど毎日、ブックファースト渋谷店のことを思い出す。
3階で建築の本を見たり、工場の生産管理の本を見たり、4階で金融の本を見たり、歴史の本を見たりして、5階で受験参考書を見てなつかしんだり、地下で旅行ガイドを見たり、1階の雑誌コーナーでいろんな雑誌を見たり…。ほんとうに楽しかった。
おそらくブックファースト渋谷店が良かったのは、地下~5階までの各フロアが「ほど良い大きさ」で、エスカレーターを中心に囲むような構成になっていたのもあると思う。新宿の紀伊国屋書店(タカシマヤのほう)やジュンク堂などは、大規模で素晴らしいが、ブックファースト渋谷店はそこまで大きくなく、ほどほどに大きい感じだった。
新宿ルミネのABCがなくなったときのショックもかなりのものだったが、ブックファースト渋谷店のほうが、ほとんど毎日行っていただけに、ほんとうに喪失感が大きい。
本・出版という産業は縮小する方向にあるのは間違いないだろうし、いまの私は本よりもIT・ネットに重心があることも確かなのだが、だからこそ、ブックファースト渋谷店というたかが本屋ひとつがなくなっただけで、これほど喪失感が大きいことに驚いている。
2年半くらい毎日のように通いつづけ、いつも楽しみを与えてくれた、ブックファースト渋谷店に感謝。