2008.07.13
太陽電池・燃料電池で飛ぶNASAの無人航空機「ヘリオス」
Vicacopter」を知ってから、無人航空機(UAV)に興味がわいてきた。

いわゆる飛行機、人間が乗る飛行機は、とにかく大きいし、信頼性が求められるので、物理的にもコスト的にも規模が大きいものにならざるをえない。

それに比べると無人航空機(UAV)は、人間が乗らないので小さくできるし、壊れたり墜落したりしても被害が少なく、それほど悲壮感がない。その気軽な感じ、「パーソナル」な感じが私の好みに合うし、技術的にもいろいろ応用が効きそうなところが興味をかきたてる。

無人航空機(UAV)の関連ページを見ていて、NASAの「ヘリオス」というのを知った。

ウィキペディア - ヘリオス (無人航空機)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98..



<「ヘリオス」(Helios) は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) が開発した、太陽電池と燃料電池を電源とする無人航空機「パスファインダー」(Pathfinder) の実験機>。

<NASAによると、この実験でパスファインダーの概念を立証し、実際に実現させたとすれば、数ヶ月間の連続的な飛行を行うことも可能であるという。それゆえに、「パスファインダー」がいつか人工衛星の代替として大気圏内衛星 (atmospheric satellites) とでも呼べる物の先駆けになるとしている>。

ヘリオスが飛んでいるこの写真は、まさに鳥みたいだ。人類の航空技術が、だんだん鳥に近づいているのかもしれない。

太陽電池で飛ぶ飛行機のことを、「ソーラープレーン」というらしい。

ウィキペディア - ソーラープレーン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD..

<ソーラープレーンは半永久的に飛行し続けられるので、成層圏に常駐させテレビ放送や携帯電話の中継などに利用しようという成層圏プラットフォーム計画が存在する。成層圏プラットフォーム計画は、ソーラープレーンに通信および放送の中継機材を搭載し、太陽電池で発電した電力によって、テレビ放送や携帯電話の中継などを行う>。

<ソーラープレーンを飛行させるためのコストは、ロケットで人工衛星を打ち上げたり、東京タワーなどのような電波塔を建設するコストより小さい。また、人工衛星と違いソーラープレーンは容易に地上に帰還し、機材の交換や修理を行うことができる。人工衛星を用いたサービスの場合は、衛星までの距離が遠いためパラボラアンテナなどを使う必要があるが、ソーラープレーンを用いたサービスは通常のアンテナで利用できる。また、電波塔に設置されたアンテナと比べると、周辺の見通しがよいため、1つのソーラープレーンで広いサービスエリアを実現できることなどメリットが多い>。

「太陽電池で半永久的に飛行し続けられる無人飛行機」というのは、実にワクワクさせられるイメージだ。

成層圏プラットフォーム」というのも、私は知らなかった。こういう航空技術を通信・ITなどと組み合わせれば、応用範囲はたしかに広そうだ。

関連:
Wikipededia - NASA Pathfinder
http://en.wikipedia.org/wiki/NASA_Pathfinder
NASA Dryden Flight Research Center - Helios Prototype Solar-Powered Aircraft
http://www.nasa.gov/centers/dryden/history/pastprojects/Helios/
Helios飛行の動画(ogg形式、約4MB)
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/8c/Helios-in-flight.ogg