2008.09.23
こだわりがもたらす苦しみ
誰にでも自分の好きな分野というのがあって、その分野には人一倍「こだわり」がある。

音楽にこだわりがある人は、いい音楽をたくさん知っている。
しかし、世の中にはつまらない音楽もあふれており、つまらない音楽を聴かされると、苦しみを感じる。

プログラミングにこだわりがある人は、きれいなプログラムの作り方を知っている。
しかし、世の中にはダメなプログラムもあふれており、そういうものを見ると、苦しみを感じる。

デザインにこだわりがある人は、いいデザインを知っている。
しかし、世の中にはダメなデザインもあふれており、そういうものを見ると、苦しみを感じる。

ファッションにこだわりがある人は、いいファッションを知っている。
しかし、世の中にはダメなファッションもあふれており、そういうものを見ると、苦しみを感じる。

経済にこだわりがある人は、経済的に正しい考え方を知っている。
しかし、世の中には経済的に間違った考え方もあふれており、そういうものを見ると、苦しみを感じる。

食にこだわりがある人は、おいしいものを知っている。
しかし、世の中にはおいしくないものもあふれており、そういうものを食べさせられると、苦しみを感じる。

すべて、この調子だ。
何かにこだわればこだわるほど、世の中にあふれるものは自分の許容できる基準より下になっていき、
それが苦しみをもたらす。

自分がこだわっているものに、世の中のたいていの人は、こだわっていないのだ。
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