2008.10.19
IT業界のシュールな現実
@IT - 下流から見たIT業界 - IT業界のシュールな現実(2)
http://el.jibun.atmarkit.co.jp/karyu/2008/09/it-2-38cf.html

<さる官公庁のシステム開発に参加したときのことです。基幹システムをダウンサイジングするという話でした。不勉強な私ですら名前を聞いたことがある有名なシステムです。元請は超大手SIerです。私はその3次請け業者の面談を受けました。技術的に高度なことを矢継ぎ早に質問されてたいへんな面談でしたが、とりあえず合格したようで、来月から来てくれといわれました>。

<現場に行くと、大部屋に100人以上の人が机を並べていました。官公庁がユーザーであるせいか、空調が高めに設定してあって(いわゆる「クールビズ」です)やたら蒸し暑い。部屋の途中に衝立があって、向こうは2次請けの会社が入っている。私がついた担当SEは、その2次請け会社の人たちにたいへん気を使っていました。ほとんど鼻息をうかがうくらいです。衝立のそのまた向こうに衝立があって、その向こうには元請会社が入っているようですが、こちらはもう“殿上人”のような扱いで、口をきくのも畏れ多いといった様子でした。エンドユーザの官庁職員には結局会うことはありませんでしたが、もしその姿を見たらきっと目が潰れてしまったことでしょう>。

これ、メチャメチャ面白い。

IT業界の多重下請け構造を、絵に描いたような話。不条理さがまさにカフカ並みだ。

上の階層とは<口もきくのも畏れ多い>って、カースト制か。

これが小説でなく現実で、こういうふうにできているシステムがたくさんあるんだから、喜劇というよりホラーだ。