2009.01.28
「入りにくい店ほどおいしい」の法則
私はベトナム料理、タイ料理、中華料理、インド料理などアジア系の料理がわりと好きなのだが、おいしいアジアンレストランを見分ける個人的な経験則がある。それは、

「入りにくい店ほどおいしい」

というものだ。

日本人にとって、パッと見て「入りやすい店」というのは、こぎれいな感じの店だろう。しかしこういう店はたいてい、経営上手な日本人がプロデュースしていて、値段のわりに味はそれほどでもない、ということが多いように思う。

逆に「入りにくい店」というのは、店の入り口がそれほどきれいではないとか、路面ではなく雑居ビルの地下や、上のほうの階に入っているとか、そういう店だ。そういう店はわりと、経営も現地人がやっていて、店員も全員現地人、味も現地っぽくておいしい、みたいなパターンが多い。

この経験則は、アジアンレストランに限らず、わりと広範囲に通用する気がしている。

・表向きがきれい、有名、会社が大きい、宣伝をしている

といった店・会社よりも、

・表向きはイマイチ、無名、会社が小さい、宣伝をしていない

といった店・会社のほうが、肝心の商品・サービス内容はしっかりしている、ということがわりと多いように思う。経営と現場が近いので、現場が責任感をもって動いているというのもあるだろうし、大きい店・会社に比べるといろいろな点で弱い立場だから、サービスの質が悪くてはそもそも生き残れない、というのもあるだろう。

「入りにくい店ほどおいしい」という経験則は、「狭き門より入れ」という教えに似ているかもしれない。

ウィキペディア - 狭き門
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%AD%E3%81%8D%E9%96%80

<狭き門より入れ、滅にいたる門は大きく、その路は廣く、之より入る者おほし>。