2009.05.16
ウィキペディアの「ステレオタイプ」の解説がおもしろい
ウィキペディア - ステレオタイプ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9..

<ステレオタイプ(英語:Stereotype,フランス語:Stéréotype)とは、元々社会学の用語で、紋切型態度とも言う。印刷のステロ版(鉛版)印刷術が語源で、判で押したように同じ考えや態度や見方が、多くの人に浸透している状態を言う。ステロタイプとも言う。
 日本語では、思考や観念、ものの見方・捉え方、表現の方法などについてもステレオタイプが使用される。決まり文句(クリシェ)なども、類型的・紋切り型な思考のありようの表現であるのでステレオタイプである(なお、クリシェ cliché という言葉は、フランス語では、ステロ版のことを意味するので、言葉が一見違うが、同じ内容を持つと言える)>。

このページの「ステレオタイプの例」に、いろいろなステレオタイプの具体例が挙がっていて、これがおもしろい。

以下、いくつか抜粋してみる(長いものは一部編集している)。

北海道人 - 開放的、素朴、おおらか。田舎に住んで牧場を経営しているなど。

横浜人 - 横浜生まれであるとのプライドが高い、ハイカラ。欧米文化が早く伝わった地域のため「○○は横浜が最初」という言葉を好む。語尾に「じゃん」と付ける。

名古屋人 - 保守的で堅実。普段の生活はつましく、節約上手。俗物で見栄っ張り。結婚式が派手。愛車は白いトヨタ車、運転マナーが悪いなど。

東洋人 - 挨拶のとき必ず合掌しお辞儀をする。理数系の学科が得意。声が大きくて喧嘩腰、あるいはとても物静かのどちらかの極端なパターン。瞑想(仏教の修行)をするので精神が安定している、空手・柔道・拳法など徒手格闘術の達人である、他。

アメリカ人 - マクドナルドに代表されるファーストフードやハリウッド映画など。肥満体もしくは筋肉質で大食だが、味音痴。早口でしゃべり、ジョークを好む(アメリカン・ジョーク)、など。

ドイツ人(=ゲルマン人) - 科学・機械に強い。傲慢で几帳面。男性は逞しい体格、女性は金髪。服装は野暮ったく、生真面目でユーモアを解さない。

インド人 - 頭にターバンを巻いている(シク教徒のイメージ)。寡黙で瞑想にふける(インド哲学のイメージ)、計算が得意で数学に強い(『0』を発見した国というイメージ)。好物はカレーで食事はスプーンなどの食器を用いず素手で食べる。

フランス人 - 芸術を好み、お洒落でプライドが高い。フランス語にこだわり英語を使いたがらない上、アメリカ文化を異常に嫌悪している。

ロシア人 - 男性は大柄な肉体(クマに例えられることが多い)をしている。若い女性は美人だが、年配の女性は太っている。ウォッカを呑む酔っぱらい。物が壊れたら叩いて正常にするなど。

理系 - 白衣を着ていることが多く、服装は垢抜けない。寡黙、真面目、合理的、落ち着いている、冷たい、理屈っぽい。男性の場合は、オタクやロリコンが多く、女性の場合は知的で有能。高潔で有能で化学専攻。眼鏡をはずせば美人。

文系 - 情緒豊かで人間味溢れるが計算が苦手。男性の場合は二枚目半で遊び好き、小金もちだが学力に乏しい。女性の場合はオシャレでプライドが高く、専攻は大抵英米文学か仏文学。

賢者 - 長身の容姿端麗な老人で、白い髭を生やし、長い木の杖を持ち、厳かな口調で予言を述べる。

刑事 - トレンチコートを着て、鳥打帽をかぶっている。張り込み時の食事はあんパンと牛乳。尋問の際は相手を怒鳴り散らし暴力を振るうか、逆にゆっくり優しく問いただし落ち込む相手を宥め、出前で用意したカツ丼を食べるように勧める。

こんな感じで、出身地や国民、職業などの「いかにもありそうなイメージ」がたくさん列挙されている。勝手な決めつけ・偏見も含めて、絵に描いたようなマンガ的ステレオタイプなので、笑えるページになっている。