2009.09.14
日本地図帳、鉄道路線図、旅行ガイドが合体した『旅に出たくなるおとなの鉄道地図帳ハンディ版』
学習研究社 Gakken MOOK - 旅に出たくなるおとなの鉄道地図帳ハンディ版(編: おとなの鉄道地図帳編集部)
http://shop.gakken.co.jp/shop/order/k_ok/bookdisp.asp?code=1860567200
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4056056722.html



<JRをはじめ私鉄沿線の鉄道旅行がもっと楽しくなるハンディ版の鉄道地図帳&ガイドブック。鉄道マップをベースにしながら、車窓、花、名山、温泉、グルメ、名所などを中心とした観光情報や雑学を、写真やデータで一挙掲載>。

コンビニの雑誌売り場で目に留まったムック。表紙の「鉄道地図帳」という文字に反応して手に取ったのだが、これはいいものを見つけた。

A5版をちょっと小さくしたくらいのサイズで、120ページがほぼオールカラーの本。表紙に「JR全路線&主要私鉄の路線図を収録」とある通り、日本全国にわたって、路線図とちょっとした旅行ガイドが合体したような内容になっている。この中身の濃さで500円は安い。

女性向けの旅行ガイドによくある、レストランやカフェの紹介みたいなのがなくて、主に年長者向けのオーソドックスな内容になっているのがいい。日本地図を背景にした鉄道の路線図と、観光名所の写真や観光情報を合体させた構成など、あちこちに工夫が凝らされていて、いつまで見ていても飽きない。

要するに、「日本地図帳」「鉄道路線図」「旅行ガイド」の3つが合体したような本だ。こういう本はあまり見たことがない気がする。旅行ガイドとして見れば、地図や路線図がしっかり入っているのがいいし、逆に日本地図や路線図として見れば、各地の観光名所の写真や情報が満載なので、地図オタや鉄オタでない一般人でも楽しめる。

私は本屋の旅行コーナーに行くたびに、日本の旅行ガイドの情報密度はスゴイ、といつも感心しているのだが(それもいろんな種類のものが実にたくさん出ている)、旅行ガイドに地図帳・路線図をくっつけたこの本の斬新さは、まさにコロンブスの卵だろう。「旅行」「地図」「鉄道」という、密接ではあるが異なった3つの世界を、まさに重ね合わせた感じだ。