2010.01.19
ストラヴィンスキーが1959年の来日時に『火の鳥』を自演した動画
YouTubeで、ストラヴィンスキーが1959年に来日した時に『火の鳥』を振った動画を発見。1曲30分まるごと収録されている。

YouTube - Stravinsky conducts Stravinsky FIREBIRD COMPLETE
http://www.youtube.com/watch?v=yzPsJ_ikpGE





1959年5月1日、場所は大阪フェスティバルホールで、オーケストラはN響(NHK交響楽団)。その翌日にNHKで放映されて、この動画はそれを30年後に振り返った再放送のようだ(動画では59年放映時の白い文字のテロップに重ねて、89年放映時の緑のテロップが入っている)。このときのストラヴィンスキー来日日程が、ウィキペディアの「ストラヴィンスキー」ページにある。

ストラヴィンスキーの自演は、他の指揮者がストラヴィンスキーの曲を振ったものよりも概してテンポが遅めで、細部がいきいきと躍動して聴こえるのが特徴だ。この演奏もストラヴィンスキーらしいゆっくりペースで、N響のほうもストラヴィンスキーと共演する緊張感と感激が伝わってくるような繊細な演奏だ。細部を「歌わせる」ようなストラヴィンスキーの指揮に、N響のていねいな演奏はよくマッチしていると思う。演奏そのものもいいし、演奏後ずっと拍手が鳴り止まず、ストラヴィンスキーが何度もおじぎしてステージを歩くシーンなども印象的だ。


関連:
ウィキペディア - イーゴリ・ストラヴィンスキー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4..