2003.10.24
情報技術とグレート・ブックス
最近の私は、「古代」とか「読書会」、「図書館」といったテーマについてよく考える。なぜそういうものに興味が向いてきたか、自分を俯瞰カメラの視点から見てみると、以下のようになる。

インターネットや情報技術は素晴らしいが、やはり人類のリソース全体というスケールで考えると、まだWebに載っていない情報のほうが圧倒的に多い。

現状のWebでは、CMS(コンテンツ管理システム)が整備されているところはまだ少ないので、なんらかの情報をWebに載せるには、多かれ少なかれ情報技術を通過せざるをえない。

するとWebに載っているコンテンツは、情報技術に携わる人が載せた、情報技術に関するものが必然的に多くなってくる。情報技術以外のコンテンツは、情報技術にあまり詳しくない人が握っていることが多いので、Webに載ってこないわけだ。

私のように、ほっておくと朝から晩までWebをやりかねないような人間は、情報技術以外のコンテンツからいつのまにか遠ざかってしまう危険性がある。

おそらく、コンテンツに関するそういう偏りみたいなものが私のなかで累積してきて、情報技術ではないコンテンツに対する「渇き」みたいなものがあるんだと思う。

先日どこかのサイトを見ていて、「グレート・ブックス(Great Books)」という言葉があることを知った。

グレート・ブックスについて
http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/great/great_ni_tsuite.htm

グレート・ブックスとの対話
http://k-face.org/gb/contents/contents.htm

いわゆる「名著」「古典」みたいなものをセレクトしたものを指すようだが、単なるセレクションではなく、読書会のようなセミナー形式(「グレート・ブックス・セミナー」)で読み進めるように考えられているらしい。これは面白い。

最近は、ダイエットなども1人でやるのではなく、同じ志をもった人たちといっしょにやることで効果を上げるといったムーヴメントもあるらしい。

読書会みたいなものはもちろん昔からあるし、いまでも各地で行なわれているだろうが、Webやメールなどの情報技術とうまく組み合わせることで、より面白くできる点がたくさんありそうだ。

グレート・ブックスやその読書会は、私のようなWebジャンキーに効くだけでなく、情報技術によって「再生」するだろう。