「はてなブックマーカーランキング」が意味しているもの - イノベーション志向のランキング・アルゴリズム
はてなブックマークの参加者(はてなブックマーカー)をランキングする、「はてなブックマーカーランキング」というページができている。
はてなブックマーカーランキング
http://labs.ceek.jp/hbr/
ブックマーク数が20以上のものを「人気エントリー」と定義して、それの人気化に対する貢献度を計算している。
計算方法の説明は
Ceekz Logs : はてなブックマーカーランキング
http://private.ceek.jp/archives/001418.html
にあり、かんたんにまとめると、以下の3種類がある(説明文は私の言葉で言い換えてある)。
トータルランキング:
人気エントリーに対する1~10番目のブックマークを、10~1ポイントと計算した合計ポイント数。
スタートランキング:
人気エントリーをいちばん最初にブックマーク(「1ゲット」)した数。
ブックマークランキング:
人気エントリーを10番目以内にブックマークした数。
なお、上記の説明ページにもある通り、現状では20以上のものがすべて「人気エントリ」として同列に扱われ、人気度による比重などの計算はされていない。
これは実に面白い。ポイント計算のアルゴリズムは、これを叩き台にして、今後いくらでも改善していけそうだ。とにかく、まず「実際に動くものを作ってみた」という姿勢が素晴らしい。
この「はてなブックマーカーランキング」の核心は、「いいものを早く紹介した人」を評価する仕組みになっている、というところだと思う。
『キャズム(Crossing the Chasm)』で有名になった、イノベーションをどの段階で採用するかによって「人種」を5つに分類した曲線がある。
@IT情報マネジメント用語事典 : アーリーアダプター
http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/earlyadapter.html
ロジャーズの採用者分布曲線
■イノベーター(革新的採用者)
冒険的で、最初にイノベーションを採用する
■アーリーアダプター(初期採用者)
自ら情報を集め、判断を行う。多数採用者から尊敬を受ける
■アーリーマジョリティ(初期多数採用者)
比較的慎重で、初期採用者に相談するなどして追随的な採用行動を行う
■レイトマジョリティ(後期多数採用者)
うたぐり深く、世の中の普及状況を見て模倣的に採用する
■ラガード(採用遅滞者)
最も保守的・伝統的で、最後に採用する
(図と説明は上記@ITのページより)
イノベーションを世の中にひろめるにあたり、「イノベーター」と「アーリーアダプター」が果たす役割には、決定的なものがある。どんなイノベーションでも、誰も知らないまま終わってしまっては、イノベーションたる意味がなくなってしまう。
「はてなブックマーカーランキング」は、ここでいう「イノベーター」や「アーリーアダプター」を評価する仕組みになっており、そこがいいと思うのだ。
日本では横並び意識が強く、早い段階でイノベーションを受け入れる、というマインドが弱いところがある(関連エントリ「日本はアメリカの「のびのび」を見習おう」)。
これをイノベーションを積極的に受け入れるような価値観に変えていくには、そのようなマインドを高く評価する尺度、仕組みを作っていけばいいのだ。
「はてなブックマーカーランキング」は、そのようなイノベーション志向のマインドを育てる仕組みについて、その具体的な方法を示唆している。
またこの仕組みでは、「早さ」や「時間」を評価することになるが、これができるためには、「いつ」ブックマークしたかという時間情報(タイムスタンプ)が必要になる。ここには、大きな可能性があると思う。
例えばGoogleのPageRankにも、タイムスタンプ情報、「時間」というファクターは含まれていない。ランキング・アルゴリズムに「時間」を用いることで、まったく新しい地平がひらけてくるかもしれない。いわば、「イノベーション志向のランキング・アルゴリズム」だ。
これこそ、「はてなブックマーカーランキング」が意味しているものだと思う。
はてなブックマーカーランキング
http://labs.ceek.jp/hbr/
ブックマーク数が20以上のものを「人気エントリー」と定義して、それの人気化に対する貢献度を計算している。
計算方法の説明は
Ceekz Logs : はてなブックマーカーランキング
http://private.ceek.jp/archives/001418.html
にあり、かんたんにまとめると、以下の3種類がある(説明文は私の言葉で言い換えてある)。
トータルランキング:
人気エントリーに対する1~10番目のブックマークを、10~1ポイントと計算した合計ポイント数。
スタートランキング:
人気エントリーをいちばん最初にブックマーク(「1ゲット」)した数。
ブックマークランキング:
人気エントリーを10番目以内にブックマークした数。
なお、上記の説明ページにもある通り、現状では20以上のものがすべて「人気エントリ」として同列に扱われ、人気度による比重などの計算はされていない。
これは実に面白い。ポイント計算のアルゴリズムは、これを叩き台にして、今後いくらでも改善していけそうだ。とにかく、まず「実際に動くものを作ってみた」という姿勢が素晴らしい。
この「はてなブックマーカーランキング」の核心は、「いいものを早く紹介した人」を評価する仕組みになっている、というところだと思う。
『キャズム(Crossing the Chasm)』で有名になった、イノベーションをどの段階で採用するかによって「人種」を5つに分類した曲線がある。
@IT情報マネジメント用語事典 : アーリーアダプター
http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/earlyadapter.html
ロジャーズの採用者分布曲線
■イノベーター(革新的採用者)
冒険的で、最初にイノベーションを採用する
■アーリーアダプター(初期採用者)
自ら情報を集め、判断を行う。多数採用者から尊敬を受ける
■アーリーマジョリティ(初期多数採用者)
比較的慎重で、初期採用者に相談するなどして追随的な採用行動を行う
■レイトマジョリティ(後期多数採用者)
うたぐり深く、世の中の普及状況を見て模倣的に採用する
■ラガード(採用遅滞者)
最も保守的・伝統的で、最後に採用する
(図と説明は上記@ITのページより)
イノベーションを世の中にひろめるにあたり、「イノベーター」と「アーリーアダプター」が果たす役割には、決定的なものがある。どんなイノベーションでも、誰も知らないまま終わってしまっては、イノベーションたる意味がなくなってしまう。
「はてなブックマーカーランキング」は、ここでいう「イノベーター」や「アーリーアダプター」を評価する仕組みになっており、そこがいいと思うのだ。
日本では横並び意識が強く、早い段階でイノベーションを受け入れる、というマインドが弱いところがある(関連エントリ「日本はアメリカの「のびのび」を見習おう」)。
これをイノベーションを積極的に受け入れるような価値観に変えていくには、そのようなマインドを高く評価する尺度、仕組みを作っていけばいいのだ。
「はてなブックマーカーランキング」は、そのようなイノベーション志向のマインドを育てる仕組みについて、その具体的な方法を示唆している。
またこの仕組みでは、「早さ」や「時間」を評価することになるが、これができるためには、「いつ」ブックマークしたかという時間情報(タイムスタンプ)が必要になる。ここには、大きな可能性があると思う。
例えばGoogleのPageRankにも、タイムスタンプ情報、「時間」というファクターは含まれていない。ランキング・アルゴリズムに「時間」を用いることで、まったく新しい地平がひらけてくるかもしれない。いわば、「イノベーション志向のランキング・アルゴリズム」だ。
これこそ、「はてなブックマーカーランキング」が意味しているものだと思う。