2005.08.27
ユーザインターフェイスのパターンランゲージ
UI Patterns and Techniques
http://time-tripper.com/uipatterns/

これは素晴らしい!ソフトウェアのユーザインターフェイスでよく使われるさまざまなパターンをまとめている。

Overview Plus Detail (全体に加えて詳細)」、「Alternating Row Colors (行の色を変える)」、「Sortable Table (ソートできるテーブル)」など、誰でも見覚えのある「慣用句」を多数集め、実例を引きながら解説している。

これの著者、Jenifer Tidwellのサイトによれば、この内容が9月にオライリーから書籍で出るらしい。ユーザインターフェイスの方法論はまだ少ない気がするので、これはかなりヒットするのでは。

ちなみに、このサイトの元になったのは、著者による以下の研究のようだ。

COMMON GROUND : A Pattern Language for Human-Computer Interface Design
Jenifer Tidwell 1999
http://www.mit.edu/~jtidwell/common_ground.html

前書きには、パターンランゲージの開祖、建築家Christopher Alexanderの『The Timeless Way of Building (時を超えた建設への道)』、『A Pattern Language (パターン・ランゲージ)』への言及もある。

アレグザンダーが生み出した「パターン」の手法は、その後ソフトウェア開発の分野で広がり、すでに定着した感があるが、主に内部的な設計の改善、効率化、最適化のために用いられてきた(ちなみに、そこで尺度になるのは「メンテナンス性」)。

人間と直接向かい合う「ユーザインターフェイス」にパターンが適用されれば、必然的に「人間」というあいまいな要素が入ってくる。内部設計のように理屈で割り切れないかわりに、創始者アレグザンダーが、人間の暮らす家や街にパターンランゲージを適用したときの「精神」のようなものが、そこに入り込むかもしれない。