2005.10.21
技術のインフレ
Web 2.0という技術革新がビジネスに与える影響を考えると、
それが革新的であればあるほど、大きな「技術のインフレ」をもたらすだろう。

むかし、Webが出てきたとき、「では、Webをやると儲かるのか?」という話がよく聞かれた。
Webをやっても儲からない。しかし、やらないと、生き残れないのだ。

いま、これと同じことが起きているのがブログだろう。
「わが社もブログを」という企業ブログが大流行りだ。
ブログをやっても、直接は儲からない。
しかしブログをやらなければ、やっている同業他社に比べて遅れをとる。
Webやブログは情報発信であり、市場との対話だからだ。

それの最新の動きが、Web 2.0なのだ。
Web 2.0の動きについてきても、たぶん儲からない。
しかしそれを理解し、活用できないようでは、いずれ遅れをとる。

ネット技術というのはずっと、すごい勢いで「インフレ」を続けてきている。
通貨のインフレでは、持っているお金の価値が下落していくが、
技術のインフレでは、持っている技術の価値が下落していく。
あたらしい技術の登場により、それまでの技術が古くなってしまうのだ。
Web 2.0は、その「最新のインフレ」だろう。

技術の「物価」があがりつづけているから、
そのレベルについてきて、やっと「平均」なのだ。
何もしなければ、あっというまに置いていかれる。

Webも、ブログも、Web 2.0も、たぶん儲からない。
しかしそれをやらなければ、生き残れないだけの話だ。