2006.01.20
「いい加減にしろ」 考
「いい加減にしろ」って、よく考えると面白いフレーズだ。

まず「いい加減」という言葉が、否定的なニュアンスを持っている。
「いい」のに、否定なのだ。これはなぜなんだろう。
字面通り英語にすると、「good condition」?「good level」?
「いい加減」という日本語を学ぶ外国人は、たいへんそうだ。

さらに、「いい加減にしろ」というフレーズは、
決して「いい加減」にしなさい、という意味ではない。
「その愚かなことをもうやめなさい」、というような意味だ。
「いい加減」だと否定的な言葉なのに、
「いい加減にしろ」では、命令文なんだから、それでいいことになる。

「いい加減にしろ」 をGoogleで検索すると、具体的な使用例が見られる。
みんな、いろいろ怒っている。しかし、語源は見つからない。

博覧強記のウィキペディア「いい加減にしろ」を検索してみると、
田中裕二スピードワゴンのページがかかった。
たしかに、お笑いや漫才では使用頻度が高いフレーズだ。
しかし語源のヒントになるページはなかった。
さすがのウィキペディアにも、「いい加減にしろ」というページはない。

語源はむずかしそうなので、せめて英訳が知りたいと思い、
Googleの「言語ツール」で「いい加減にしろ」の英訳をしてみると、結果は
<To some extent margin>
だった。天下のGoogleも、翻訳はまだ弱いみたいだ。
しかしGoogleでなくても、「いい加減にしろ」は単語に分解すると意味が変わるので、
機械翻訳はかなり難しいだろう。
フレーズまるごと、それに対応した自然な英語を登録しておく必要がありそうだ。

どなたか、「いい加減にしろ」の語源と英訳を教えてください。