2006.10.10
GoogleがYouTubeを約2000億円で買収
GoogleがYouTubeを16.5億ドル(約2000億円)で買収した。
ここ数日、駆け巡っていたウワサは本当だったのだ。

Techcrunch - Google Has Acquired YouTube
http://www.techcrunch.com/2006/10/09/google-has-acquired-youtube/

Googleはいまや、検索だけではない多様なサービスを展開しているが、
ビジネスモデルという点で見れば、すべて「広告」という1点に集約できる。
便利なサービスを提供し、入力キーワードやユーザ属性に基づいて広告を出すというものだ。

そのGoogleが、飛ぶ鳥を落とす勢いのYouTubeを欲しがるのは当然だろう。
YouTubeの勢いはすさまじく、このまま行くと、いずれGoogleにとって脅威にすらなるかもしれない。
だから今回の買収には、人気サイトを手に入れるという「攻め」の意味だけでなく、
いずれ自分たちの脅威になるかもしれないものを買っておくという「守り」の意味もあるだろう。

今回の買収は、Googleにとっても最大規模の買収になるようだが、
買収の規模だけでなく、質の点でも、きっとGoogleにとって節目になる買収だと思う。
YouTubeとは、いわば「未来のテレビ」の始まりだ。
そしてテレビというのは「広告の王様」であり、それは未来のテレビでも変わらないだろう。
YouTubeという未来のテレビを手に入れたGoogleは、
これまで以上に、広告というビジネスモデルに磨きをかけていくはずだ。

すべてのネットビジネスは広告に向かい、すべての広告はテレビに向かう。
Googleはこれから、「テレビの会社」になっていくのではないか。
10年後には、「Googleといえば検索」というのは過去のイメージになっているかもしれない。

関連エントリ:
Googleが技術雑誌の広告ワクを再販 - 広告代理店事業への布石か
http://mojix.org/2005/09/01/080331