2008.05.06
雑種路線
雑種路線でいこう - 僕の記事は就活のアドバイスじゃないよ
http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20080505/ra

<HOWTOに騙されている時点で君はコモディティだ>。

いまの楠さんは渉外のような仕事だと思うが、バリバリの技術者でもあるし、プロの物書きでもある。

趣味は「床屋政談」というほど政治にも詳しく、きわめて多才な、まさに「雑種」の人だ。

早熟であるがゆえに、いわゆるエリートコースでなく、早くから「現場」に飛び込んで経験を積み、その実力を評価されていまの地位にいる。

今回の楠さんのエントリは、以前の「市場価値と仕事能力」の続編とも言うべき内容だ。どちらも、「コモディティになるな」というアドバイスが一貫している。

これはまさに、梅田さんが『ウェブ時代をゆく』で「けものみち」と表現したものだ。

<一言で言えば「けものみち」とは、高速道路を疾走するのに比べると、まあ何でもありの世界である。好きなこと、やりたいこと、やりたくなくてもできることを組み合わせ、ときに組織に属するもよし、属さぬもよし、人とのさまざまな出会いを大切にしながら「個としてのストーリー」を組み立て、何とかゴチャゴチャと生きていく世界だ>。
(梅田望夫『ウェブ時代をゆく』第三章「「高速道路」と「けものみち」」より)

「けものみち」は、わかりやすい地図のないルートだ。

「わかりやすい地図」とは、誰にでもわかるものだから、人気があって渋滞している。
よって、その行き先はつまるところ、コモディティだ。

「コモディティになるな」と言われたら、ではどうすればいいのか?

そんなふうに、答えがいつも他人から与えられると思っているうちは、コモディティからぬけられない。

その答えは、自分で見つけるしかないのだ。

それが「けものみち」であり、「雑種路線」なのだと思う。

関連エントリ:
「ユニークな能力」 と 「スタンダードな能力」
http://mojix.org/2005/12/19/070735