2008.06.27
人生のサウンドトラック
東京永久観光 - いつかすべての再生のために
http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20080626#p1

<この曲を聴くとあの頃が懐かしい、というのは誰にでもある。
 すっかり忘れていた自分の気持ちがふいによみがえる。そのとき見ていた風景や、一緒にいた人の顔や声、食べていた物の味や匂いまで思い出す。
 自分がつけた日記を読み返すことでも、そういうことは起こりうるのかというと、起こりうるように思う。
 ただし、日記というのは、文章をあらかじめ書いておかないといけないし、その文章をいちいち読まないといけない。それに比べ、懐かしの流行歌は、べつに記録したわけではなく、意図して記憶すらしたわけではない。それなのに、そのときの心や体の状態をあたかもそのまま保つかのような働きを自動的にしてしまう>。

音楽や日記、写真などが、そのときの思い出を「再生」してくれる、という話。

これを読んで、私にとってこの種の「思い出の記録媒体」になっているのは、圧倒的に音楽であることを再認識させられた。ここでJunkyさんも書いている通り、写真や日記は意図的に記録しておく必要があるが、音楽はただ聴いているだけでいい。

ただ好きな音楽を聴いているだけで、その音楽に「思い出が記録」されていくということ、これは音楽の持つすばらしい特性だと思う。

音楽を聴きながら生活すると、その生活体験、感覚の流れのなかに、音楽が入ってくる。その音楽が、いわば「人生のサウンドトラック」になる。

自分が見た映画のサウンドトラックを聴くとその映画を思い出すように、自分がよく聴いていた音楽、「人生のサウンドトラック」を聴くと、そのときの自分の感覚を思い出すのだ。