米FRBがAIGに最大9兆円融資へ、政府が株式79.9%取得
ロイター - 米FRBがAIGに最大約9兆円融資へ、政府が株式79.9%取得(2008年09月17日 10:53 JST)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-33789920080917
<米連邦準備理事会(FRB)は16日声明を発表し、ニューヨーク連銀が保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)に最大850億ドルの有担保融資を実施すると表明した。
FRBは、世界経済に悪影響を及ぼす可能性のあるAIGの「無秩序な破たん」を回避することが狙いと説明している>。
<FRBは声明で「金融市場はすでにかなりぜい弱であり、現在の状況でAIGの無秩序な破たんが起きれば、さらにぜい弱性が増し、借り入れコストの大幅な上昇、家計資産の減少、景気の大幅な悪化を招く恐れがある」と表明した。
融資はAIGの全資産が担保になる。AIGは、今回の融資を受け、秩序だった方法で資産の売却を進めることが可能になる。
同社は、資産の売却益で、FRBに資金を返済するとみられる>。
AIGは救済された。リーマンは救済しなかったが、保険最大手のAIGは救済というこの判断も、私は正しいように思う。
これで、「無秩序に救済はしないが、金融システムは守る」というメッセージになった。「有担保融資」で「株式79.9%取得」というのがどういう仕組みなのか私はわからないが、AIGの資産売却で返済でき、公的資金を使わずに済むのならいい方法だろう。
それでも、リーマン破綻の影響がこれから世界じゅうで出てくるのは避けられないし、さらに破綻が出てくることも十分ありうるだろうが、金融恐慌へ真っ逆さまというシナリオはいったん回避できたように思う。もしAIGもつぶれていたら、「保険」も危ないということになり、世界じゅうの一般人レベルでパニックになっていたかもしれない。
Update(9/17 13:00):
ロイターのおなじみ「識者はこうみる」が出た。
ロイター - 米FRB、AIG救済を発表:識者はこうみる(2008年 09月 17日 12:10 JST)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-33790320080917
<アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)AIGはウォール・ストリートや金融市場だけでなく、街のメインストリートとも取引を行っており、FRBが救済に踏み切ったのはこのためだ。AIGが破たんしていれば、大きな混乱を生じただろう>
(ペイデン&リゲル・インベストマネジメントのマネジング・プリンシパル、クリス・オンドーフ氏)
<社会的コストとの見合いで保険会社など絶対に救わないといけないところは救う、とういうスタンスをFRBは示した。金融システムに重大な棄損を与える場合はFRBは迅速な対応をするということを、行動で示したというのは大きい。スパイラル的に金融恐慌に陥っていくリスクはいったん回避した>
(トヨタアセットマネジメント・チーフファンドマネージャー 深代潤氏)
など、ほぼ同意できる見方が並んでいる印象。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-33789920080917
<米連邦準備理事会(FRB)は16日声明を発表し、ニューヨーク連銀が保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)に最大850億ドルの有担保融資を実施すると表明した。
FRBは、世界経済に悪影響を及ぼす可能性のあるAIGの「無秩序な破たん」を回避することが狙いと説明している>。
<FRBは声明で「金融市場はすでにかなりぜい弱であり、現在の状況でAIGの無秩序な破たんが起きれば、さらにぜい弱性が増し、借り入れコストの大幅な上昇、家計資産の減少、景気の大幅な悪化を招く恐れがある」と表明した。
融資はAIGの全資産が担保になる。AIGは、今回の融資を受け、秩序だった方法で資産の売却を進めることが可能になる。
同社は、資産の売却益で、FRBに資金を返済するとみられる>。
AIGは救済された。リーマンは救済しなかったが、保険最大手のAIGは救済というこの判断も、私は正しいように思う。
これで、「無秩序に救済はしないが、金融システムは守る」というメッセージになった。「有担保融資」で「株式79.9%取得」というのがどういう仕組みなのか私はわからないが、AIGの資産売却で返済でき、公的資金を使わずに済むのならいい方法だろう。
それでも、リーマン破綻の影響がこれから世界じゅうで出てくるのは避けられないし、さらに破綻が出てくることも十分ありうるだろうが、金融恐慌へ真っ逆さまというシナリオはいったん回避できたように思う。もしAIGもつぶれていたら、「保険」も危ないということになり、世界じゅうの一般人レベルでパニックになっていたかもしれない。
Update(9/17 13:00):
ロイターのおなじみ「識者はこうみる」が出た。
ロイター - 米FRB、AIG救済を発表:識者はこうみる(2008年 09月 17日 12:10 JST)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-33790320080917
<アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)AIGはウォール・ストリートや金融市場だけでなく、街のメインストリートとも取引を行っており、FRBが救済に踏み切ったのはこのためだ。AIGが破たんしていれば、大きな混乱を生じただろう>
(ペイデン&リゲル・インベストマネジメントのマネジング・プリンシパル、クリス・オンドーフ氏)
<社会的コストとの見合いで保険会社など絶対に救わないといけないところは救う、とういうスタンスをFRBは示した。金融システムに重大な棄損を与える場合はFRBは迅速な対応をするということを、行動で示したというのは大きい。スパイラル的に金融恐慌に陥っていくリスクはいったん回避した>
(トヨタアセットマネジメント・チーフファンドマネージャー 深代潤氏)
など、ほぼ同意できる見方が並んでいる印象。