2008.12.02
1983年の日本シリーズ
きのう「もし終身雇用・年功序列のプロ野球チームがあったら」というのを書いたが、私はプロ野球にまったく詳しくないので、ウィキペディアで関連ページを見てみた。

日本プロ野球
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5..

野球やサッカーなどのスポーツはファンも多く、選手や試合などの関連データがたくさんあるので、この分野のウィキペディアはかなり充実しているみたいだ。

そういえば、今年の日本シリーズは西武が優勝したとのこと。先日、渋谷ロフトで西武優勝セールをやっていて、ふだんはエスニックっぽいサウンド・ロゴが流れているところに、松崎しげるの「おうおうおうラ~イオ~ンズ」の歌がかかっていた。私はこの歌を聴くと、中学の頃を思い出すのだ。

私は中学生くらいまでプロ野球を見ていて、西武のファンだった。当時の西武はめちゃめちゃ強くて、田淵石毛スティーブテリーなどの強打者がバンバン打ちまくっていた。特にすごかったのが、当時14歳の私が見ていた、1983年の日本シリーズだ。

1983年の日本シリーズ
http://ja.wikipedia.org/wiki/1983%E5%B9%B4..

<1983年の日本シリーズは、GL決戦が20年ぶりということもあって、野球ファンを釘付けにした。第3戦以降は逆転に次ぐ逆転の連続で屈指の名勝負となった。視聴率は連日40パーセント近く日本列島を興奮の坩堝と化した。最終戦では、塁上で両チームのチームリーダーである(駒澤大学の先輩・後輩同士でもある)石毛宏典と中畑清が「おい、もうどっちが勝ってもいいな!」と会話を交わしたと伝えられる。西武が4勝3敗で勝利し、2年連続で西武になってから2度目、西鉄時代から5度目の日本一>。

<サヨナラゲームが3試合、第3戦以降は先取点を取った方が必ず負ける試合展開。(中略)このシリーズは今もなおプロ野球ファンからは「史上最高の日本シリーズ」といわれている>。

<西武はシーズン途中から日本シリーズを見据えて巨人の選手を研究していた。田淵幸一は江川のビデオを「夢にまで出るほど」見ていたという>。

このページには、第7戦までの詳しい解説と試合データがあって、読んでいると1983年当時の感覚がよみがえってくる。こんな昔の情報に、こんなに手軽にアクセスできる時代が訪れたことに、あらためて感動してしまう。ネットとウィキペディアに感謝。

この1983年の日本シリーズは、<日本列島を興奮の坩堝と化した>というのも決して大げさではない、たいへんな盛り上がりだった。<今もなおプロ野球ファンからは「史上最高の日本シリーズ」といわれている>ほどの名勝負だったそうだが、たしかにあれほど感動的な日本シリーズは、当時の巨人・西武という両チームの実力、国民的な盛り上がりに加えて、一種の「幸運」がなければ生まれないだろうと思う。

スポーツでは、とにかく結果がすべてであって、そのために訓練を重ねて、全力で勝負に挑む。ひたすら努力し、全力で挑み、そして数字が出て、勝敗が決まる。どんなに頑張っても、評価されるのは結果だけだ。この徹底したフェアネス(公正さ)が、スポーツの美しさだと思う。そして、その徹底した実力主義のぶつかり合いの果てに、一種の「幸運」が訪れたとき、1983年の日本シリーズのような「名勝負」が生まれるのだろう。


関連:
YouTube - 地平を駈ける獅子を見た
http://jp.youtube.com/watch?v=IgXk1OQpQGM
西武ライオンズの歌。作詞:阿久悠、作曲:小林亜星、歌:松崎しげる