2010.01.02
モーツァルト『魔笛』にとりつかれた
先日の「カッコいいオペラの序曲」にも入っていた、モーツァルトの『魔笛』。この序曲のカッコよさにひかれて、レヴァイン指揮+ウィーン・フィルの全曲CDを聴いたり、フランツ・ウェルザー=メスト指揮のオペラDVDを見てみたのだが、もう完全にハマった。

曲ももちろん素晴らしいのだが、『魔笛』の話が面白すぎるうえに、それを具現化したオペラの舞台が実に面白い。正月早々、『魔笛』にとりつかれたような状態だ。

ウィキペディア - 魔笛
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%94%E7%AC%9B

<『魔笛』(まてき、独: Die Zauberflöte、英: The Magic Flute、伊: Il Flauto Magico)K. 620は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1791年に作曲したジングシュピール(歌芝居。現在では一般にオペラの一種として分類される)。モーツァルトが生涯の最後に完成させたオペラである。台本は興業主・俳優・歌手のエマヌエル・シカネーダーが自分の一座のために書いた>。

私はオペラというもの自体、まだほとんど知らないが、この『魔笛』がちょっと変わったオペラであることはおそらく間違いないだろう。童話をベースにしていて、フリーメイソンがらみのネタも入っていたり、台本の作者や成立経緯についても諸説あるなど、謎めいた作品のようだ(末尾「関連」参照)。

上のウィキペディアのページに登場人物やあらすじも解説されているが、筋はブッ飛んでいるものの、わりと単純でわかりやすい。しかしそのシュールな設定やマンガ的な展開、モーツァルトの軽快な音楽、役者の歌うせりふ(「ジングシュピール」という形式)、奇妙な舞台美術などが総合されて、なんともいえない面白さ、不思議な魅力が生み出されるのだ。

深刻さや重々しさがまったくない、楽しいエンターテイメントなのだが、どこを取っても実に「深い」。私はまだオペラという世界に入ったばかりで、知識もほとんどないが、この『魔笛』のようなすごい作品がゴロゴロあるとはちょっと思えない。

『魔笛』は音楽としてもきわめて完成度が高いので、序曲などの抜粋を聴くだけでも十分楽しめる。しかしいったんオペラの舞台を見て、このストーリーがアタマに入ると、それ以降は音楽だけ聴いても、舞台の映像やストーリーがアタマで再生されるようになる。ちょうど映画のサウンドトラックのような感じだ。

Mozart: The Magic Flute - Overture - Sir Colin Davis
http://www.youtube.com/watch?v=IR8GFUTMP_E



『魔笛』は数あるモーツァルトのオペラの中でもいちばん人気がある作品のようで、YouTubeにも関連動画がたくさんある(上のものはサー・コリン・デイヴィス指揮のもの)。台本を書いたエマヌエル・シカネーダーという人も相当面白い人のようだ。

私はそもそもモーツァルト自体、これまではそれほど良さがわからなかったのだが、『魔笛』にとりつかれて、一気にモーツァルトもわかったような気がしている。私はこの、「わからなかったものがわかる」「苦手だったものが好きになる」という瞬間が大好きなのだ。「わかる」という瞬間の喜びは、何ものにもかえがたい。


関連:
クラシック音楽とアンドレア・ロストファンのページ - エマヌエル・シカネーダー
http://homepage3.nifty.com/classic-air/feuture/fueture_38.html
INTEC JAPAN/BLOG - 『魔笛』の台本は誰が書いたのか(EJ第1944号)
http://intec-j.seesaa.net/article/118107879.html

関連エントリ:
カッコいいオペラの序曲
http://mojix.org/2009/12/28/opera_overtures