2010.10.16
地獄のミサワは「ニートのシリコンバレー」から飛び出した「21世紀のウォーホル」かもしれない
少し前に話題になっていた、マンガ家「地獄のミサワ」へのインタビュー記事。めちゃくちゃ面白い。

ASCII.jp - 中卒ニートで赤塚賞! 「地獄のミサワ」のつかめない半生(2010年10月01日)
http://ascii.jp/elem/000/000/557/557822/



<インターネットにどっぷり浸かっている人なら、一度は上の1コマ漫画をどこかで目にしたことがあるはず。
 かなりウザい、でもどこかで耳にした「あるある」なセリフ。そしてなぜか両目が近いキャラクター。両者が織りなすシュールさが「面白い」と評判を呼んで、昨年後半あたりからインターネットで大流行している。
 その発信源は「地獄のミサワの『女に惚れさす名言集』」というブログ。この奇妙なネタを世に送り出してきたのが、「地獄のミサワ」さんだ>。

こういう出だしではじまる記事で、地獄のミサワさんの特異なキャラをよく伝える、見事なインタビューになっている。マンガも個性的で面白いが、本人も相当な変人のようで、なんだか納得感がある。

インタビューでは、いきなり地獄のミサワさんの両親が登場する。地獄のミサワさん自ら、連れてきたのだ。それだけでも軽い衝撃だが、実はこの両親が、地獄のミサワさんの才能のカギを握っていたことがわかる。「高校に行かない」と言い出し、中学を卒業していきなりニートになった地獄のミサワさんを許し、あたたかく見守ってくれたようだ。


地獄のミサワさん(26)

あとはインタビューを読んでほしいが、朴訥としているようで、すべての発言にキレがあり、隠しようのない才能があらわれている。

おそらく幼少時から一切妥協せずに、自分の感性を大事にしてきたのだろう。納得できないことは絶対したくないので、中卒でニートになる道を選んだ。そして、両親もそれを受け入れる度量があった。その両親のおかげで、するどい感性を磨耗せずに、才能を開花させることができた。その秘密を解き明かした、すばらしく貴重なインタビューだと思う。

このインタビューを読み、本人のサイトを見ただけで、地獄のミサワさんはケタ外れの才能の持ち主であることを私は確信した。マンガ家としても大きく成功するだろうし、おそらく何をやっても、この人の作るものであれば相当に面白いはずだ。地獄のミサワさんは、いわば「21世紀のウォーホル」みたいな存在になってもおかしくないくらい、巨大な才能だと思う。

この記事で地獄のミサワさんの面白い発言を読んでいると、「ニートはカッコいい」と思えてくる。ニートという身分は、いわばベンチャー起業家がひしめくシリコンバレーみたいなもので、きっとこういう眠れる才能の宝庫なのだ。地獄のミサワさんは、その「ニートのシリコンバレー」から飛び出して、「21世紀のウォーホル」に大化けする可能性を感じる超成長株みたいなものだと思う。

女に惚れさす名言集』で、私が特に気に入っているものをひとつ、最後に紹介したい。

惚れさせ421 「通りま~す」
http://jigokuno.com/?eid=436



すごすぎる。やはり、この人はきっと「21世紀のウォーホル」になると思う。これこそ「日本の感性」の最先端ではないだろうか。


関連:
地獄のミサワの『女に惚れさす名言集』
http://jigokuno.com/
ウィキペディア - アンディ・ウォーホル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2..