2010.12.20
積水ハウスが住宅用鉄骨の生産をロボットで95%自動化
asahi.com - 住宅用鉄骨、ロボットお任せ 積水、生産自動化95%(2010年12月5日11時31分)
http://www.asahi.com/business/update/1203/OSK201012030135.html


住宅を支える鉄骨の軸組み(写真中央の枠)をロボットで一括生産する体制を整えた積水ハウスの静岡工場

<積水ハウスは、住宅用鉄骨の中核工場である静岡工場でロボット化による自動生産ラインを稼働させた。127台のロボットを導入し、自動化率を従来の60%から95%に高めた。24時間フル生産体制で、1棟分ごとの鉄骨の軸組み(骨格)を一括生産し、ムダな在庫とコスト削減を図る。こうした大規模な自動生産ラインは業界初という>。


1棟の鉄骨住宅に60~80枚必要とされる軸組みの溶接も、1枚1枚ロボットで行う

<これまで軸組みは全国4工場で、計約20人(うち静岡工場は10人)の従業員が携わって生産していた。今後は自動化した静岡だけで生産し、人手も5人に減った。阿部俊則社長は「新製造ラインによる効率化で、5~6年後には利益が倍増するはず」と話す>。

少し前に出ていた面白いニュース。積水ハウスが、住宅用鉄骨の生産をロボットで95%自動化したとのこと。

このような技術革新が進んでいけば、いずれは住宅をまるごとロボットが作れるようになるかもしれない。

完全自動化は難しいにしても、例えば規格化された部品レベルまでは全部ロボットが作って、あとはその部品を現場まで運んだり、現場で部品を組み立てるところは人間がやる、といったレベルであれば、そう遠くない未来に実現できそうな気もする(私は建築の素人なので、勝手なイメージだが)。

ロボットが作る場合、材質や設計にこだわるのはおそらく難しいので、徹底的に規格化された、ほぼ既製品の住宅になるだろう。しかし、そのぶん安くかつ早く作れるので、住宅としてそれなりの品質があるならば、それで十分だという施主もたくさんいると思う。

現時点で、価格競争力のあるパワービルダー・新興ハウスメーカーなどの住宅であれば、住宅の価格は1000万円を切ることも珍しくないようだ。ロボットを使って生産効率が上がり、さらに規格化を進めていけば、住宅はいずれ500万円とか、300万円くらいになるかもしれない。規格化は「モジュール化」でもあるので、部品を頑丈に作って再利用可能になれば、中古部品の組み合わせで住宅が作れるようになるかもしれない。


関連エントリ:
プログラミングは「設計」である
http://mojix.org/2008/07/11/programming_is_design
「製品」としての建築 : フォルクスハウス+Be-h@usが 「ニッポン・プロダクト」 88点のひとつに選出
http://mojix.org/2005/02/05/204747