2012.07.02
大人数アイドルの戦略
最近はAKB48やEXILEなど、大人数で売り出すアイドルやグループが存在感を強めている。

大人数だと、まず単純に目立つし、出てきたときにインパクトが大きい。「点」ではなく、「面」のボリュームになるのだ。

また大人数グループの場合、「推しメン」(自分の好きなメンバー)という言葉に代表されるように、「その中から自分好みの人を選ぶ」というふうに、受け手の認知を誘導しやすい。

人間は、いくつかの選択肢を提示されると、その選択肢のなかから選ぼう、という気持ちになりやすい。その選択肢の「外側」が見えなくなるのだ。一種の「囲い込み」である。

大人数グループの戦略とは、主にこの2点だろう。つまり、

1)大人数によって、まず単純に目立つ。これが、他のアイドルや少人数グループに対する競争力になる。
2)大人数によって、グループ内に選択肢をつくる。これによって、認知を奪い、「囲い込み」効果を生み出す。

というものだ。

さほど大人数ではないが、ジャニーズ系も昔からグループが多い。このごろ増えてきた韓国系なども、グループばかり出てきているようだ。

ソロの場合、よほどの人材でないと、競争力を維持し、勝ち残っていくのがむずかしい。しかしグループであれば、ソロになれるほどのレベルには達していないとしても、人数による存在感で、売り出していきやすいのだろう。そして、グループで十分に売れたら、その人気メンバーはソロでも成功しやすくなる。