2012.07.05
「私は小さい頃から自分はエリートで歴史に名を残す人物になると思っていた」
先日ネットで見かけた、匿名のすばらしい文章。

BioMedサーカス.com - 無題(2012年6月21日更新)
http://biomedcircus.com/research_02_13.html

<この文章は私の心の闇を文章化したものである。万人に好まれる読み心地の良い快適な文章ではないことを初めに警告しておく>。

<私は小さい頃から自分はエリートで歴史に名を残す人物になると思っていた。幼稚園の頃に既に自分は周りとは違うという意識があった。小学校では天才だと色々な人から言われた。有名な中高一貫校を出てT大学に入った。大学院での研究では同期よりも先輩よりもimpact factorの高い雑誌に論文が掲載された。これまでの研究室の歴史の中で自分の論文が一番高いimpact factorだった。しかし、自分だから当然の結果だと思っていた。そのときは、挫折などは凡人が感じるものだと心の底から信じきっていた>。

このような出だしで始まり、ストレートな言葉が綴られている。ぜひ続きも読んでみてほしい。

アタマの良さが文体ににじみ出ていて、本人も書いている通り、アタマがいい人であることは間違いない。

そのアタマのいい人が挫折を経験し、打ちのめされて、書いた文章のようだ。挫折を経験したせいか、文章にウソがなく、素直だと思う。素直だから、読んでいてむしろ気持ちがいい。

この素直さとアタマのよさ、そして文才があれば、作家になれるのでは。少なくとも私は、この人の書くものをもっと読んでみたい。

挫折すると、人生もう終わりだと感じたりする。しかしその挫折は、あたらしい人生の始まりかもしれない。


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