2012.08.27
アルツハイマー患者用の「バス停」:補足
昨日の「アルツハイマー患者用の「バス停」」は、大きな反響があった。Twitterでたくさんの人がツイートしてくれているが、特にきっかけになったのは、佐々木俊尚(sasakitoshinao)さんや柳生譲治(ShibainuKing)さんのツイートのようだ。

<認知症の患者のために施設のそばに「偽のバス停」を設置したら行方不明者が減ったというお話。外へ出たいという思いを小さくガス抜き。なんか切ない感じもするね。/アルツハイマー患者用の「バス停」 - モジログ>(sasakitoshinao 2012/8/26 08:08:09

<ドイツの老人ホームでは、アルツハイマー患者の入居者の徘徊対策として、近くにニセの「バス停」を置く、というアイデアが広まりつつある。/記事を読むとわかるけど、ドイツらしい合理的でスタイリッシュなアイデア。力で行動を制限するよりずっとよい。>(ShibainuKing 2012/8/26 11:53:03

はてなブックマークで、この話を紹介した日本語記事がすでにあることを知った。

らばQ - ふらふらといなくなってしまうアルツハイマー患者を簡単に連れ戻すアイデア(2008年06月05日)
http://labaq.com/archives/51033310.html

まつひろのガレージライフ - バス停のある認知症の介護施設(2011年11月20日)
http://matsuhiro.blogspot.com/2011/11/blog-post_20.html

いずれの記事も詳しいので、ぜひ読んでみてほしい。

この話の元ネタを辿ると、2008年6月3日のTelegraphの記事が最初のようだ。

Telegraph - Wayward Alzheimer's patients foiled by fake bus stop (2008/6/3)
http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/howaboutthat/20..

これがあちこちのブログで紹介され、広まっていったらしい。

私はこの話をHacker News経由で知ったが、この「バス停」ソリューションは、まさに「ハック」だとも言える。

この話を知って、私も心を動かされ、「これは紹介しなければ」と思った。人間を尊重しようとするアイディアがすばらしいと同時に、存在しない家に帰ろうとしたり、5分前のことでも忘れてしまうアルツハイマー患者の姿が、なんとも切ない。おそらく誰が読んでも、この話は何か心にひびくところがあり、それで伝えたくなるのだろう。


関連エントリ:
アルツハイマー患者用の「バス停」
http://mojix.org/2012/08/26/alzheimer-bus-stop