2013.03.23
小田急線の下北沢駅、世田谷代田駅、東北沢駅が地下化
日本経済新聞 - 小田急・下北沢が地下駅に 5年内に混雑も大幅緩和(2013/3/22 6:30)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2001D_R20C13A3000000/

<3月23日土曜日、小田急小田原線の下北沢駅、世田谷代田駅、東北沢駅のホームが地下に移る。朝のラッシュ時、1時間のうち40分も遮断機が下りていた9カ所の「開かずの踏切」がなくなり、渋滞が解消される見込みだ。さらに2017年度末までには3駅間の線路が倍増し、朝の混雑と所要時間がともに大きく改善するという。小田急線はどう変わるのか。開業直前の地下駅を訪れた>。

小田急線の下北沢駅、世田谷代田駅、東北沢駅が、今日23日から地下化。この地下化工事は、もういつからやっていたかわからないくらい、大昔からやっていたが、ついにできたらしい。


小田急で進む複々線工事


下北沢駅の駅舎イメージ。2018年度中に完成する見込み。ガラス張りで開放感のある駅舎となる

複々線化になるのは2017年度、あたらしい駅舎ができるのは2018年度とのこと。今回の地下化は、その大工事のうち、まず駅を地下に移す、という段階のようだ。


世田谷代田駅の手前(梅ヶ丘駅寄り)にある線路の切り替えポイント。3月22日まで地上を走っていた車両が、23日からは正面に見えるトンネルへと向かうようになる


下北沢駅北口。23日以降は閉鎖となる。地下化後は写真右手前の方向にある新北口が出入り口となる

通常の営業・運行を1日も休まずに、こうやってバチッと切り替えるのは、ものすごくたいへんなはずだ。ITでも、旧システムから新システムに「バチッと切り替える」のはよくあるが、けっこう面倒である。ITですらけっこう面倒なのだから、鉄道や駅で「バチッと切り替える」のがどのくらいたいへんなのか、想像もつかない。関係者の苦労はたいへんなものだろうが、だからこそ、うまくいったときの喜び、達成感も大きいだろう。


下北沢駅のそばにある踏切は、駅の地下化により撤去される。惜しむようにカメラを向ける人の姿が目立った(3月19日)

<大きな変化は踏切だ。23日早朝から、ラッシュ時に大渋滞を引き起こしてきた開かずの踏切がなくなり、人や車の通行がスムーズになる。線路は半年ほどかけて徐々に撤去する予定で、跡地利用は現在、小田急と東京都、世田谷区の間で協議が続いている>。

下北沢や東北沢の踏切は、たしかに「開かずの踏切」として悪名高い。しかしその踏切も、なくなってしまうとなれば、なぜか名残り惜しい気がするのだから、人間とは勝手なものである。

<ちなみに下北沢駅で小田急線と接続する京王井の頭線は、本をただせば小田急系の路線。小田急の創業者である利光鶴松が1933年から34年にかけて、「渋谷―吉祥寺」間を開通させたのが始まりだ。小田急が東急に統合された時代は東急の路線となり、戦後になって東急が解体されたときに京王帝都電鉄(現・京王電鉄)の所管となった>。

なんと、井の頭線は戦前、小田急が開通させたものだったとは。その後、小田急が東急に統合されて、戦後に東急が解体され、京王に移ったとのこと。鉄道オタクにはおそらく基本知識だろうが、私は知らなかった。もっと勉強しなければ(笑)。


下北沢駅の真新しいホーム

<地下3階とはいえ、深さは約20メートル。通常のビルなら地下5階くらいの深さだ。その分、地上に出るには時間がかかり、これまで1分程度だった京王井の頭線との乗り換えは、5分ほどかかるようになるという。乗客からは不満の声も出そうだ>。

あたらしい小田急線下北沢駅は地下3階で、実質的には地下5階くらいの深さにあるとのこと。先日地下化した東横線の渋谷駅につづき、こちらもぐ~んと地下に降りてしまうわけだ。地下を掘って鉄道をつくるんだから、まあこれはしょうがない。

下北沢は、私が東京でもっともなじみのある街のひとつだ。大学の頃からいまにいたるまでの20数年間、下北沢の駅は数限りなく利用してきた。その駅舎が変わり、踏切もなくなるということであれば、下北沢の風景はおそらく一変するだろう。

ということで、22日の昼すぎ、下北沢の駅とその周辺を、私も撮影してきた。写真を選ぶのが面倒なので、ドカッと載せておきます。


井の頭線ホームから、小田急線小田原方面ホームへの通路


小田急線小田原方面ホームへの階段


小田急線小田原方面ホームから井の頭線ホームへの階段


「CHANGE!!地下化 3月23日(土)」ポスター


小田急線小田原方面ホームから、新宿方面ホームを見る


ふだんは気づかなかったが、こうして見ると、たしかに相当古い


駅名プレート


このホームの光景 私にはもはや空気のようにあたりまえの光景


ひらがなのタテ型駅名プレート


小田原方面ホーム 列車案内表示板


ホームにあるキオスク「OX SHOP」前


この緑色が、小田急下北沢駅のイメージをつくっていた


このオレンジの時計もよかった


これまではホームが地上にあったので、外も見えて、開放感があった


このホームもこれで見納め さらば


改札を出たところのきっぷ売り場


きっぷ売り場から改札方向を見る


改札を出て右に曲がると、北口の出口


北口の駅名表示、階段


北口


北口ファミマ前 写真撮っている人がちらほら


北口


北口はこの階段の右側に、あたらしい入口ができるらしい


北口の古い商店街 この商店街もなくなる


この商店街の写真を撮っている人もちらほら


東側、オオゼキ前の踏切


踏切でも写真撮っている人が多数


下北沢の地上を走る小田急も見納め


マスコミの取材っぽい人もちらほら


お知らせ看板「平成25年3月23日(土)早朝から踏切がなくなります」「小田急線の地下化に伴い、踏切を右記の日程で除却します」


南口の駅名表示


南口にも写真撮っている人が多数


さっきのオオゼキ前の踏切 反対側から


しょっちゅう待たされた踏切だけど、今日でお別れ


本多スタジオ前の小さな踏切


一番街の東側入口前の踏切


一番街の東側入口前の踏切 ここの踏切は大きいので、踏切がなくなったら、風景が大きく変わりそう


「CHANGE!!地下化 3月23日(土)」ポスター(ヨコ型)


「CHANGE!!地下化 3月23日(土)」ポスター(タテ型)


きっぷ売り場よ さらば


改札内の案内表示よ さらば


「3月22日をもって 現在の駅舎営業を終了いたします」


井の頭線のホームに行く途中の通路から見た、小田急線新宿方面ホーム その向こうに小田原方面ホームが見える


井の頭線ホームから、小田急線新宿方面ホームへの通路

大学の頃から20数年間の思い出がたくさん詰まった、古い下北沢駅よ、さらば。


関連:
ウィキペディア - 下北沢駅
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8B..

関連エントリ:
東急東横線と東京メトロ副都心線が渋谷駅で直通
http://mojix.org/2013/03/17/touyoko