2005.11.08
Googleを恐れるウォルマートには先見性がある
ZDNet - Wal-Mart's fear of the Googleplex
http://blogs.zdnet.com/BTL/?p=2123

ウォルマートがGoogleを恐れているというこのニュースを聞いて、私はむしろ、ウォルマートの先見性を感じた。

ここ最近のGoogleやApple、Amazonなどの革新的な動きに注目しているのは、いまのところIT・ネット業界の人間と、直接競合に近い立場の人間(注)が中心だろう。

注:Googleなら広告代理店、Appleなら電機メーカーや、音楽業界・レコード店、Amazonなら書店・小売店など。

しかしこれほどの革新となれば、その影響はいずれ、ほとんどあらゆるビジネスに及ぶはずだ。

いまの段階でGoogleを脅威と考え、それを公に発言しているウォルマートは、きっとこれから何らかの動きを見せるだろう。

Googleはたしかに脅威だが、ウォルマートは巨大店舗という物理的な空間をたくさん持っており、そこに毎日たくさんの消費者を集客している。これは大きな強みだ。ウォルマートは、その強みを生かす戦略を考えていることは間違いない。

日本のスーパーやコンビニ、デパートなどの経営者で、Googleの動向に目を光らせ、それを脅威に感じているような人は、おそらくあまりいないのではないだろうか(買収対策はやっていると思うが‥)。しかし、いまの段階からネット技術の新しい動きに注目しておくべきだ。

革新的なもの、新しいものはつねに、

1 革新的なものの登場
2 先進的ユーザが飛びつく
3 広まり、大きなトレンドになる

という3ステップを踏む。

変化が目に見えるのは3の段階で、こうなってしまってからでは遅い。
「ルール」が変わってしまっているからだ。

変化を先取りするためには、少なくとも2、できれば2の先頭集団くらいにつけている必要がある。

いまは2の人間の多くがブログを書いている。
先進的なブログを読みまくるだけで、変化を先取りできる。

興味さえあれば、変化をすぐにつかめるのだから、
「どれくらい興味を持っているか」で大きな差がつく。


関連エントリ :
アップル、グーグルは未来をつくっている テレビ局なんか買っている場合じゃない
http://mojix.org/2005/10/29/003935
日本のネットベンチャーが技術革新よりも 「ネット財閥」 をめざす理由
http://mojix.org/2005/10/30/233716