蔵研也『リバタリアン宣言』（朝日選書）を読んでいて、「ノラン・チャート」という図が出てきた。

ヨコ軸に「経済的自由」、タテ軸に「精神的自由」をとり、「リベラリズム」「リバタリアニズム」「全体主義」「愛国的保守主義」の４つの政治的スタンスを位置づけたものだ。


（『リバタリアン宣言』p.55の図をもとに作成　本書での表記は「ノラン・チャート」）

ウィキペディアにも、「ノーラン・チャート」として解説項目があった。

ウィキペディア - ノーラン・チャート
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E...
Wikipedia - Nolan Chart
http://en.wikipedia.org/wiki/Nolan_Chart

私はこれまで、「リバタリアニズム」という言葉はしばしば聞いていて、この図もどこかで見たような気がするのだが、よくわかっていなかった。

『リバタリアン宣言』のオビには＜ウヨクでもサヨクでもない＞とあるのだが、上記の図でいえば、ウヨク＝愛国的保守主義、サヨク＝リベラリズムとなり、よってリバタリアニズムは、＜ウヨクでもサヨクでもない＞のだ。

『リバタリアン宣言』を読むと、私が好む政治的スタンスはまさにリバタリアニズムであることがよく自覚できた。

いまの自民党にも民主党にも共感できない理由も、あらためてわかった気がする。ごく大雑把にいえば、自民党＝ウヨク、民主党＝サヨクに近いからだろう。実際には、自民党にも民主党にもリバタリアン的な改革志向の持ち主はいるだろうから、そういう人たちで新党でも作ってくれれば、ぜひ支持したい。

ノーラン・チャートは、あくまでも大雑把な図式化に過ぎないと思うけれども、＜ウヨクでもサヨクでもない＞リバタリアニズムという考え方があることがわかるだけでも、意味のある図だと思う。

関連：
ウィキペディア - リバタリアニズム
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA...