2008.04.21
「日本教養センター」構想
先日、「標準教養試験」というアイディアについて書いた。

標準教養試験
http://mojix.org/2008/04/06/standard_kyouyou

<時代の変化によって、必要とされる「教養」は変わっていく。昔の日本人であれば、きっと文学や哲学などに詳しかっただろうが、いまの日本人は、ITや経済、ビジネスなどの知識も必要だ。「標準教養試験」では、そういう時代の変化を反映して、いまの平均的な日本人が持つべき「標準的な教養」のバランスと達成レベルを毎年提示する>。

<「標準教養試験」があれば、単純に、勉強する人が増えるはずだ。「教養」の市場が拡大するので、出版や教育などが活気づくだろう。この種のことは、英検やTOEICなどの「英語学習市場」ではすでにおこなわれているともいえる。それを「教養」に拡大するような感じだ>。

この時点では、私はこれを政府などによる公的な施策としてイメージしていた。私はまだまだ、リバタリアンになりきれていないようだ。こんなことは、民間で勝手に始めればいいのだ。

「日本教養センター」といった会社かNPOをつくり、「標準教養試験」を看板事業にして、セミナーや書籍・DVD発行などを関連事業にすればいい。「標準教養試験」が本当に中身のあるもので、その点数や順位などの「格付け」が信頼できると見なされれば、じゅうぶん事業になると思う。

「標準教養試験」は、センター試験や公務員試験なども参考にして、「平均的な日本人が持つべき教養」を盛り込んだマークシート型の試験にする。年4回くらい実施して、点数や順位、偏差値をはっきり出す。

この「標準教養試験」でいい結果を取れば、TOEICなどと同様、企業の採用や人事評価などさまざまな場面で、具体的なメリットになる。

日本教養センターの提供で、「教養チャンピオン」といったテレビ番組を作り、試験のための教養講座や、高得点者へのインタビュー・ノウハウ提供などをやる。本物のスーパー教養人である高得点者を集めて、番組の目玉として「教養チャンピオンシップ」という頂上決戦をやる。タレントが出てくるクイズ番組などとは迫力が違うはずで、かつての「アメリカ横断ウルトラクイズ」や「カルトQ」などのように人気を集めると思う。番組に人気が出たら、「教養チャンピオンDS」といったゲームソフトも出せるかもしれない。

こうして、「楽しく勉強する」ことがカルチャーになり、「教養がある」ことがカッコいいという価値観を広めることが、日本教養センターの使命だ。ゲーム感覚であれこれ勉強していくうちに、学問そのものの面白さを見つける人がたくさん出てくるだろう。

こうして日本の教養レベルが上がれば、これこそ真の「教育」になると思う。学校だけが教育じゃない。