2008.07.06
ネットは勉強オタクの天国
一昨日の「会計を学ぶならウィキペディアがオススメ」に、昨日からかなりアクセスが来ている。

きっかけは「まなめはうす」からのリンクだったようで、その後は「はてなブックマーク」や「del.icio.us」、「livedoorクリップ」などでブックマークが増えていっている。

会計なんていう地味な話題で、これだけブックマークが集まるというのは驚きだ。これをブックマークしている人は多かれ少なかれ、会計というものを勉強したい、あるいはいつか役に立つかも、と思っているはずだが、そういう人がソーシャルブックマークだけで数百人、読んでくれた人は数千人、現時点で存在していることになる。

私が会計を勉強したのは、数年前に起業したとき必要に迫られたからだが、「あ~会計も勉強しなきゃいけないなあ」と思いつつ、内心では「これを機会に会計が勉強できるぞ!」と喜んでいるところがあった。

私はわりと勉強が好きで、いわば「勉強オタク」だ。私にとって勉強は楽しいもので、むしろ勉強しないことのほうが苦しい。起業にしても、ITにしても、私はそういうふうに必要性を「機会(チャンス)」と捉えて、わりと楽しみながら勉強してきた。

日本では、私のような「勉強オタク」は世間的には少数派だと思うが、私の知り合いには「勉強オタク」気質を感じる人がけっこういるし、ネットを見ていても、知的好奇心にあふれた人がたくさんいる印象がある。

会計を学ぶならウィキペディアがオススメ」にブックマークをつけてくれた人のなかにも、この「勉強オタク」気質の人がかなりいるはずだ。すでに経理や会計、税務、金融などの仕事をしているという「プロ」は少数で、大多数は「会計に興味をもっている」レベルだろう。プロでもないのに会計に興味を持つような人は、「勉強オタク」の可能性が高いと思う。

「勉強オタク」が勉強する原動力は、実際の必要性という以上に、興味や好奇心だ。そういう勉強オタクにとって、ネットはまさに天国だと思う。特にウィキペディアのように、有用な情報・知識がきちんとまとまっているサイトは最高だ。

ネットが出てくる前は、「勉強オタクの天国」といえば、本屋と図書館だった。もちろんいまでも本屋と図書館はあり、勉強オタクにとって素晴らしい場所であることに変わりはない。しかし、本屋で長時間立ち読みするのは足が痛くなるし、かといって欲しい本をかたっぱしから買うわけにもいかない。いっぽう図書館は無料で借りられるが、場所が遠いうえに早く閉まってしまい、そして本を借りたら返しに行かないといけない。

それに比べると、ネットはイスに座って、自分の好きな時間に、好きなだけ見られる。お金もかからず、わざわざ行く必要もなく、興味あるトピックをいくらでも深められる。図書館のように建物や予算の制限もなく、世界じゅうのサーバにアクセスできる。

やる気と時間さえあれば、いくらでも勉強できるというこのネットの環境は、「勉強オタクの天国」だ。こんな時代に生きていることを幸運に思う。