2008.11.25
ITエンジニアよりビジネスオタク向け?『ITエンジニアのための【業務知識】がわかる本』
『ITエンジニアのための【業務知識】がわかる本』三好康之・編著(翔泳社 2004年)
http://www.seshop.com/detail.asp?pid=5232
目次
http://www.seshop.com/detail.asp?pid=5232&mode=spec
第2版(2007年)
http://www.seshop.com/detail.asp?pid=7944



以前から本屋で見かけたことがあった本だが、渋谷のブックオフにあったのをパラパラ読んで、えらい面白かったので購入。

目次を見るとわかるが、まさにビジネスの全側面を網羅したような内容で、それを実にコンパクトにまとめてある。章立てはこんな感じ。

第1章 財務会計
第2章 管理会計
第3章 人事給与
第4章 販売管理
第5章 生産管理
第6章 物流・在庫管理
第7章 店舗管理
第8章 情報連携
第9章 行政

もしMBAのカリキュラムに「情報システム」というコースがあったら、たぶんこんな感じじゃないだろうか(私は知らないが、既にあるかもしれない)。ビジネスの全側面を情報システム的に捉えたような感じだ。

タイトルには「ITエンジニアのための」とあるが、専門の業務SEならともかく、普通のITエンジニアにはちょっとツライ気がする(だから「苦手」を克服するために読むべし、という趣旨か)。むしろ経営層や起業志望者、それも「ビジネスオタク」(注)向けの内容だ。もしITエンジニアで、この本のような内容が面白いと思う人がいたら、ビジネスオタクの素質がある。

Amazonのレビューを見ると、<もう少し工夫が必要ですね・・・>とか、<これはちょっと・・・>など、けっこうきびしい評価が並んでいて、意外だ。標準的な「業務」がバランスよく網羅され、内容もギッシリ詰まって充実、しかし中のレイアウトはスッキリしていて読みやすく、図版もきわめて豊富。私には、ほとんど完璧な本に思える。


注)ビジネスオタク
コンピュータオタクがOSやプログラミングなどに入れ込むような感じで、会社やビジネスの仕組みに入れ込む人のこと。「BSC(バランスト・スコアカード)」、「SCM(サプライチェーン・マネジメント)」、「SFA(セールスフォース・オートメーション)」といった用語を聞くとワクワクする。