2009.02.21
山崎元「正社員の指名解雇が出来る仕組みが必要」「官僚の解雇も多額の収入も可能に」
山崎元氏が自身のブログで、読売新聞のインタビューに答えた記事の補足として、雇用に関する10の提案を出している。

評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」 - 雇用のルールをどうすればいいか
http://blog.goo.ne.jp/yamazaki_hajime/e/c1af464969666de9d9dc52bf41a20729

(1)正社員の指名解雇が出来る仕組みが必要 
(2)解雇の際の手続きと最低補償額を明確に定める
(3)退職金に対する税制上の優遇を廃止する
(4)退職金・年金の勤続年数による差別を禁止
(5)退職理由による退職金(あるいは年金)の差別を禁止
(6)官僚の解雇も多額の収入も可能に
(7)「天下り」も「天上がり」もあり。但し、不正には厳罰
(8)労務管理の責任は実質的な業務指示者が負うことを明確化
(9)副業の原則自由を明確化
(10)企業年金は確定拠出年金に一本化する

山崎氏のようにマスコミでの発言力を持つ専門家が、こうした提言をはっきり打ち出すことの意味は大きい。

特に(1)の正社員解雇、(6)の官僚解雇といった点は、マスコミレベルではまだタブー的な意見に思われるので、山崎氏の個人ブログだとしても、これだけはっきりした提言は画期的だと思う。

個人的には納得できる提言ばかりで、特に(1)や(2)の以下の部分はまったく同感だ。

<企業に利益の追求と(社員個人の)福祉の両方を求める中途半端な仕組みは、上手く行かない。企業は利益の追求に徹し(その中で社員への福祉提供が合理的な場合はあるだろう)、個人の救済は政府の仕事だと整理したい(原則として、政府は、企業単位、業界単位の補助や救済は行わない)>。

<会社は予想可能なコストで社員を解雇できる方が経営計画が立てやすいし、解雇される社員の側も解雇の予告期限や最低幾ら貰えるのか権利が明確である方が不利を受けにくい。手続きや補償額を明確化することで、労使双方が交渉コストを節約できる。
 現状では、社員はしばしば自己都合退社に「追い込まれて」不利な条件を甘受する事が起こっている>。

やはり、「会社のセーフティネット化」がすべての間違いの根源なのだ。

(6)の官僚解雇も、実に明快な提言だ。

<(ほぼ)絶対に解雇がない、長期的にメンバーが固定された利益集団である官僚の、自らの権益を目指す結束は堅い。この点に関する官僚の結束には、民間人も政治家も凡そ対抗できる感じがしない。
 また、人材の入れ替えが可能である方が、有能な人物を要職に登用できるし、政治の(時の政権の)意思を政策に実現しやすい。
 幹部職員(課長以上?)の任用と処遇は、実質的にすべて担当大臣の裁量とし、解雇も可能にする代わりに、多額の報酬も可能にする。加えて、こうした幹部職員の人事評価と処遇(年収の明細)は全て情報公開の対象とする(「お手盛り」がやりにくいように)>。

情報公開で透明化しつつ、解雇も「多額の報酬」も可能にして、民間から有能な人材を登用しやすくする、という案だ。まったく同感というしかない。