医者の給料が18万円!?医者までワーキングプアなのか
ブルータス、おまえモカ - 大学病院なんてつぶれてしまえばいいのに
http://brute-mocha.jugem.jp/?eid=1190
<先日、大学病院からの給料が6万円減るという、けったいなお話をさせていただきました。
あの後、「6万円はあんまりだ!」という各医局の医局員からのクレームがすごかったらしく、病院側は「もう一度検討しなおします、4月まで保留にします」という声明を発表していたのです。
そして、昨日、ついに4月からの我々医局員の給与体制が発表されました。
なんと、医局員の給料が12万円減ることになりました☆
いやいや、なんでそこで減り幅が増えるかな~。
一番やっちゃいけない結論でしょ、それ。
つーか12万円って、あんたら、医局員に死ねっつーのかっていう。
年収にして140万くらい減っちゃうわけでしょ。
ああ・・・これで大学病院からの給料は18万円か・・・いや、派遣社員の妹よりも少ないんですけど>。
なんと、大学病院の医局員の給料が18万円!?
大学病院によっても違うだろうけど、医者の給料がそんなに安いとは、信じられない。
このブログ主の「くつ王」さんは、<医師免許も取って、6年も医者やって>とあるので、見習いのような立場ではなく、バリバリ診療している医師のはず。フルタイムで働いてこの額だとしたら、まさに<派遣社員の妹よりも少ない>というようなレベル、いわゆる「ワーキングプア」のレベルじゃないだろうか。月18万って、生活保護受給者でもそのくらいもらっているんじゃなかったっけ?
冒頭で<先日、大学病院からの給料が6万円減るという、けったいなお話>と書かれているのが、2月に書かれた以下のエントリ。
ブルータス、おまえモカ - 蜂起せよ
http://brute-mocha.jugem.jp/?eid=1185
私はこれを読んでいたので、減額幅が6万円でなく12万円になったという今回のエントリを読んで、他人事(ひとごと)ながら驚愕し、「くつ王」さんに同情した次第だ。
ワーキングプアのレベルでがんばって働いている人はたくさんいるだろうし、ワーキングプアどころか職自体にありつけない人もたくさんいるだろうが、人の命や健康を預かる医者が、こんなに低賃金で過酷な労働を強いられていいはずがない。なぜ、こういうことになってしまうのか。
需要のない産業ならまだしも、医療のように需要が高く、必要とされている仕事で、給料がワーキングプア並みというのはおかしい。「医療崩壊」とも言われるように、医療にはさまざまな問題があるようだが、私の印象では、医療はあまりにも規制や価格統制が多すぎて、市場原理がうまく働いていない。「医療に市場原理を持ち込むな」などと言う人が必ずいるだろうが、むしろ市場原理を無理に抑え込んだ結果が、いまの惨状だという気がする。このように不条理が現場にしわ寄せされる状況を放置すれば、そのうち日本から医者がいなくなるだろう。
しかし、医局員の待遇というのは、昔はもっとひどかったらしい。検索で見つけた「無給医局員 卒後医師研修制度 昔と今」というページを読むと、昔は30歳くらいまで無給で働かされていたとか、60年代の学園紛争の発端になったのは、東大病院での無給インターン制度への反発だった、といった話が書かれている。その後、だんだん改善されてきてはいるようだが、こういう「体質」は昔からのものらしい。
ところで、このブログ主の「くつ王」さんは、ただの医者ではない。私が「くつ王」さんの存在を知ったのは、昨年末に以下のエントリを書いたときだ。
「オレはマジで果てしない」 北九州発のニート・ヒップホップ、野村「大東京」
http://mojix.org/2008/12/30/hateshinai_nomura
ここで紹介した野村「大東京」の作者が、「くつ王」さんなのだ(「野村」というのはこのムービーに出ている人で、実質的な製作者は「くつ王」さん)。そのあたりについては、「ノムラップ デビューへの道 その1」などに書かれている。
これだけ面白いものを作ることができて、趣味は仏像、仕事は医者で、ブログも実に楽しい「くつ王」さんは、実に私好みの才人だ。
そのニート・ヒップホップを作っている「くつ王」さんが、今回は自らの給料ネタをギャグと自虐まじりに書いているというのが、よけい心にしみる。
http://brute-mocha.jugem.jp/?eid=1190
<先日、大学病院からの給料が6万円減るという、けったいなお話をさせていただきました。
あの後、「6万円はあんまりだ!」という各医局の医局員からのクレームがすごかったらしく、病院側は「もう一度検討しなおします、4月まで保留にします」という声明を発表していたのです。
そして、昨日、ついに4月からの我々医局員の給与体制が発表されました。
なんと、医局員の給料が12万円減ることになりました☆
いやいや、なんでそこで減り幅が増えるかな~。
一番やっちゃいけない結論でしょ、それ。
つーか12万円って、あんたら、医局員に死ねっつーのかっていう。
年収にして140万くらい減っちゃうわけでしょ。
ああ・・・これで大学病院からの給料は18万円か・・・いや、派遣社員の妹よりも少ないんですけど>。
なんと、大学病院の医局員の給料が18万円!?
大学病院によっても違うだろうけど、医者の給料がそんなに安いとは、信じられない。
このブログ主の「くつ王」さんは、<医師免許も取って、6年も医者やって>とあるので、見習いのような立場ではなく、バリバリ診療している医師のはず。フルタイムで働いてこの額だとしたら、まさに<派遣社員の妹よりも少ない>というようなレベル、いわゆる「ワーキングプア」のレベルじゃないだろうか。月18万って、生活保護受給者でもそのくらいもらっているんじゃなかったっけ?
冒頭で<先日、大学病院からの給料が6万円減るという、けったいなお話>と書かれているのが、2月に書かれた以下のエントリ。
ブルータス、おまえモカ - 蜂起せよ
http://brute-mocha.jugem.jp/?eid=1185
私はこれを読んでいたので、減額幅が6万円でなく12万円になったという今回のエントリを読んで、他人事(ひとごと)ながら驚愕し、「くつ王」さんに同情した次第だ。
ワーキングプアのレベルでがんばって働いている人はたくさんいるだろうし、ワーキングプアどころか職自体にありつけない人もたくさんいるだろうが、人の命や健康を預かる医者が、こんなに低賃金で過酷な労働を強いられていいはずがない。なぜ、こういうことになってしまうのか。
需要のない産業ならまだしも、医療のように需要が高く、必要とされている仕事で、給料がワーキングプア並みというのはおかしい。「医療崩壊」とも言われるように、医療にはさまざまな問題があるようだが、私の印象では、医療はあまりにも規制や価格統制が多すぎて、市場原理がうまく働いていない。「医療に市場原理を持ち込むな」などと言う人が必ずいるだろうが、むしろ市場原理を無理に抑え込んだ結果が、いまの惨状だという気がする。このように不条理が現場にしわ寄せされる状況を放置すれば、そのうち日本から医者がいなくなるだろう。
しかし、医局員の待遇というのは、昔はもっとひどかったらしい。検索で見つけた「無給医局員 卒後医師研修制度 昔と今」というページを読むと、昔は30歳くらいまで無給で働かされていたとか、60年代の学園紛争の発端になったのは、東大病院での無給インターン制度への反発だった、といった話が書かれている。その後、だんだん改善されてきてはいるようだが、こういう「体質」は昔からのものらしい。
ところで、このブログ主の「くつ王」さんは、ただの医者ではない。私が「くつ王」さんの存在を知ったのは、昨年末に以下のエントリを書いたときだ。
「オレはマジで果てしない」 北九州発のニート・ヒップホップ、野村「大東京」
http://mojix.org/2008/12/30/hateshinai_nomura
ここで紹介した野村「大東京」の作者が、「くつ王」さんなのだ(「野村」というのはこのムービーに出ている人で、実質的な製作者は「くつ王」さん)。そのあたりについては、「ノムラップ デビューへの道 その1」などに書かれている。
これだけ面白いものを作ることができて、趣味は仏像、仕事は医者で、ブログも実に楽しい「くつ王」さんは、実に私好みの才人だ。
そのニート・ヒップホップを作っている「くつ王」さんが、今回は自らの給料ネタをギャグと自虐まじりに書いているというのが、よけい心にしみる。