2011.03.09
GitHubはオープンソースの世界をどう変えたか
Honza Pokorny - 7 ways Github has changed the open source world
http://honza.ca/2011/03/7-ways-github-has-changed-the-open-source-world/

いまやオープンソース・プロジェクトの大半が利用しているGitHub(ギットハブ)。このGitHubがオープンソースの世界をどう変えたか、7つのポイントがあげられている。

1. Force projects to include a good README
良いREADME(説明文書)を含めるよう、プロジェクトに強制した

2. Unified place for all your projects
自分の全プロジェクトを一箇所にまとめられる

3. Code discussions
コードによる対話がやりやすくなった

4. Publish your hacks with ease
自分が加えた変更を公開するのが容易

5. Judge how active a project is
プロジェクトがどのくらい活発なのか、判断しやすい

6. Discover new projects
あたらしいプロジェクトを見つけやすい

7. Follow the development of your favorite projects
好きなプロジェクトの進行を追いかけやすい

どれもその通りだと思う。

例えば、これを書いたHonza PokornyもGitHubのアカウントを持っていて、ブログの右上からリンクをはっている。

GitHub - honza (Honza Pokorny)
https://github.com/honza

これを見れば、この人がどんなソフトウェアを書いているか、どんなソフトウェアに興味を持っているか、どんなプログラミング言語やフレームワークなどを得意としているかが、一目瞭然だ。

GitHubが大成功したのは、プロジェクトを公開したい側にも、プロジェクトを使ったり発見したい側にも、使いやすい場所を無料で提供したからだろう。

昨年の11月、「デキるIT人材を採用する新しい方法」というエントリでGitHubに言及した。

<「GitHub」は、いまやIT関係者で知らぬ者はいないくらい有名になった、ソースコード(ソフトウェアの元になるプログラム)のホスティングサービス>。

<最近見かけるオープンソース系のソフトウェアは、かなりの割合でこのGitHubを使っている。いま439,000人が登録しているそうで、世界じゅうの ITエンジニアがここにアカウントを作り、自分で書いたプログラムを公開したり、他人のプログラムをいじって自分のバージョンを公開している>。

このときは登録ユーザが439,000人だったが、いまは630,457人である。この4か月で、約1.5倍に成長している。

GitHubは無料だが、これを使いこなせるのは一定レベル以上のプログラマやITエンジニアだけだ。誰でも使いこなせるわけではないので、潜在的なユーザの母集団が限られている。

世界にプログラマが全部で何人いるのかわからないが、「一定レベル以上のプログラマ」を60万人以上も集めているというのは、おそらくかなりすごいことだろう。

ちなみに、GitHubのベースになっているバージョン管理ツールのGit(ギット)は、Linuxを生んだリーナス・トーバルズが開発した。Linuxにつづいて、またしても世界を変えるソフトウェアを生み出したわけだ。現在は、日本人の濱野純 (Junio C Hamano)がGitのメンテナンスを担当している。


関連エントリ:
デキるIT人材を採用する新しい方法
http://mojix.org/2010/11/01/new-it-saiyou